阪神の自力Vが消滅した。阪神は2019年7月16日、ナゴヤドームで中日と対戦し、2-3のサヨナラ負けを喫した。中日先発・松坂大輔投手(38)から3回までに2点を奪ったが、4回以降打線が沈黙しゼロ行進。9回には阪神4番手の小野泰己投手(25)が1死満塁の場面でソイロ・アルモンテ外野手(30)に押し出しの四球を与えて試合終了。チームは今シーズン4度目のサヨナラ負けで5連敗となった。
阪神がまたしても貧打に泣いた。この日の4安打は全て松坂から放ったもので、4回以降ヒットはなし。ストレートに球威がなく変化球で勝負してきた松坂を打ち崩すチャンスはあったものの、あと一本が出ず今シーズンワーストタイの5連敗。連敗中の5試合の総得点は8点と、1試合平均で2点以下の散々たる結果に終わっている。
失策は12球団断トツの「72」
借金「4」としながらも、中日と並んで3位を死守。これは投手陣の踏ん張りによるところが大きい。阪神のチーム防御率3.41は12球団トップの成績。チームの貧打もさることながら、12球団ワーストの「72」の失策も勝てない大きな要因だ。リーグ最少となる中日の「28」失策の倍以上で、パ・リーグ最多のオリックスの「55」失策と比べても断トツの数字である。
得点力が低下するチームに追い打ちをかけるように打線の主軸を担うジェフリー・マルテ内野手(28)が左膝の違和感で戦線離脱。マルテの代役として新外国人ヤンハービス・ソラーテ内野手(32)の早期1軍昇格が見込まれるが、虎党の間で再燃しているのが4番問題だ。ネットでは好機に弱い虎の主砲・大山悠輔内野手(24)の起用法に疑問の声が続出している。
開幕からここまで矢野燿大監督(50)は一貫して大山を4番に起用し続けている。若き主砲を育てるという目的での起用とみられる。大山が不振に陥っても、好機に打てなくても打順を変えずこだわり続ける指揮官。今シーズン、開幕からスタメン4番を固定し続けるのはセ・リーグでは阪神だけ。12球団を見渡しても、西武の山川穂高内野手(27)と大山だけである。