韓国はそもそも何故、アジア唯一の「ホワイト国」だったのか

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   日本政府が韓国に対する半導体などの材料3品目の輸出規制を強化したことで韓国側は反発を強める一方だ。次の焦点は、「ホワイト国」の指定解除だ。

   安倍晋三首相は2019年7月7日にフジテレビで放送された党首討論で、「日本がアジアの国で指定しているのは韓国だけ。その特例を今回はやめようか、ということだ」などとして「特例」であることを強調している。確かにインドネシアや中国、台湾などは「ホワイト国」指定されておらず、韓国だけが「特例」扱いされているように見える。それはなぜなのか。

  • 安倍晋三首相は韓国への「ホワイト国」指定を「特例」だと強調している(2019年6月撮影)
    安倍晋三首相は韓国への「ホワイト国」指定を「特例」だと強調している(2019年6月撮影)
  • 安倍晋三首相は韓国への「ホワイト国」指定を「特例」だと強調している(2019年6月撮影)

「ホワイト国」27か国中21か国が欧州

   日本の輸出規制には、大きく2段階ある。韓国に対しては、2段階の両方で規制を強化する方針だ。ひとつが、軍事転用が可能な品目をリスト化し、輸出する際に審査・許可する「リスト規制」。これまでは韓国向けの「フッ化水素」「フッ化ポリイミド」「レジスト」について、輸出企業に3年間有効な包括的許可を与えて個別の審査を省略していたが、7月4日からは輸出可否について個別の判断が必要になった。

   もうひとつが、いわゆる「ホワイト国」指定除外の問題だ。「リスト規制」の対象になっていない品目でも、民間で一般的に使われている電子部品がミサイル開発に使われる可能性もある。このリスクをカバーするために導入されたのが「キャッチオール規制(補完的輸出規制)」で、食料品などを除く全品目のうち、経産省が指定する個別の輸出案件について審査を求める仕組みだ。現時点で「キャッチオール規制」が適用されない27か国が「ホワイト国」と呼ばれている。日本では02年に「キャッチオール規制」を導入し、韓国は04年「ホワイト国」入りした。これを外そうという動きが起きている。

   現時点で指定されているのは27か国。そのうち大半が欧州で、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国の21か国だ。北米が米国、カナダの2か国、オセアニアもオーストラリアとニュージーランドの2か国が指定されている。南米とアジアは1か国ずつで、アルゼンチンと韓国だ。

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