「なにわ筋線」認可の陰で... 廃線も心配される「南海汐見橋線」の行方

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大阪市内を走る路線とは思えない閑散

   「なにわ筋線」の認可に沸く一方で、廃線が心配される路線もある。それが大阪市内を走る南海汐見橋線(汐見橋駅~岸里玉出駅)だ。正式には高野線の一部だが、現在は「汐見橋線」として扱われている。大阪市内にある路線だが、平日朝ラッシュ時間帯でも30分間隔だ。汐見橋駅~岸里玉出駅間を2両編成の電車が行ったり来たりしている。

   南海の資料によると、2017年度における1日平均乗降客数は最も少ない駅で木津川駅123人、これに次ぐ芦原町駅も192人しかいない。これは高野山に近い高野線の学文路駅や九度山駅よりも少ない。筆者も汐見橋線に乗車したが、平日の日中であっても汐見橋駅は閑散としていた。岸里玉出行きの車内は両手で数えられるほどの利用客しかなく、とても大阪市内を走る路線とは思えなかった。

   一時期、汐見橋線が「なにわ筋線」に活用される計画案もあったが、今回の認可により、同線が関空アクセスを担う可能性は完全に消滅した。一部の鉄道ファンから注目されている汐見橋線だが、今後はどのように推移するのだろうか。

(フリーライター 新田浩之)

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