過去には子息の大学卒業式でチーム離脱の監督も
MLBのような産休制度がないNPBの場合、選手が産休を取って一時チームから離脱する場合、チームは1人減で試合に臨むか、もしくは当該選手を一旦、出場選手登録から抹消して、2軍から補填するしかない。登録抹消ならば10日間、1軍に復帰することが出来ず、チームにとっては大きな痛手となる。今回のバレンティンのケースは渡米という事情もあったが、6月24日に登録を抹消されている。
「日本では『働き方改革』が叫ばれていますが、産休を取るプロ野球選手がほとんどいないのが現状です。キャンプ中ならまだしも、シーズン中にチームを離れれば一時的とはいえチームに迷惑をかけてしまうという意識があるのでしょう。すべてをメジャーに合わせる必要はありませんが、この産休制度はぜひ日本でも導入してほしいですね」(関係者)
MLBでは「父親リスト」の他に「忌引きリスト」が導入されており、選手や配偶者に不幸があった場合、3試合から7試合、チームから離脱することが許されている。これもまた、選手の当然の権利として行使されている。また、過去にMLBでは監督が子供の大学の卒業式に出席するために試合を休んだケースもあったという。ファミリーファーストを徹底しているMLB。日本球界に「働き方改革」の波は訪れるのだろうか。球団トップの手腕に期待がかかる。