奇策ににじむ緒方監督の迷い 深刻な「タイムリー欠乏症」に手詰まり感も

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   広島のリーグ4連覇に黄色信号が灯った。

   広島は2019年7月4日、マツダスタジアムでヤクルトと対戦し、2-7で敗れた。先発クリス・ジョンソン投手(34)が3回に突如乱れて5失点。打線は8安打を放ちながらも4回以降ゼロ行進が続き、好機にあと一本が出なかった。チームは交流戦後、1分けをはさんで5連敗。本拠地マツダスタジアムでは4年ぶりの6連敗となり、首位・巨人との差は6ゲーム差まで広がった。

  • 広島復活のカギを握る鈴木誠也(2016年12月撮影)
    広島復活のカギを握る鈴木誠也(2016年12月撮影)
  • 広島復活のカギを握る鈴木誠也(2016年12月撮影)

菊池は1414日ぶりに1番、西川は775日ぶりの2番も...

   不振が続く打撃陣に緒方孝市監督(50)が大胆な「奇策」に出た。開幕からここまで2番に置いていた菊池涼介内野手(29)を1番に起用し、前日3日にプロ初の1番に抜擢した坂倉将吾捕手(21)をベンチに下げた。1414日ぶりに菊池を1番に置き、これまで3番、5番を任せていた西川龍馬内野手(24)を775日ぶりに2番に起用。そしてアレハンドロ・メヒア内野手(26)を初めて3番に抜擢した。

   笛吹けども踊らず...。指揮官の苦肉の策は結果に反映されなかった。交流戦後、5試合でわずか2安打の菊池は、この日も快音が聞かれず4打数無安打に終わり、リードオフマンとしての役目を果たせず。2番の西川は2安打と結果を残したものの、続く3番メヒアが3打数無安打1併殺と機能せず、指揮官の期待を裏切る形となった。

   ここ最近の広島打線は線でつながらず、タイムリー欠乏症に陥っている。この日の2得点も、タイムリーによるものではなく、小窪哲也内野手(34)のショートゴロの間に得点したものと、押し出しによる得点のみ。好機で打てない主砲・鈴木誠也外野手(24)の勝負弱さも深刻だ。3回には1死満塁の大量得点の好機で打席が回ってきたが、スライダーを引っ掛けて3ゴロの併殺打。考えられる最悪のパターンで好機を潰した。

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