参院選が2019年7月4日に公示され、各党首らが「第一声」を上げた。
政治団体「れいわ新選組」の山本太郎代表も同日午前、新宿駅西口で街頭演説会を開き、人々に訴えかけた。山本氏の比例転出に伴い、東京選挙区から後継として出馬する、沖縄創価学会壮年部の野原善正氏も演説した。
「手放した瞬間に、政治はより悪い方向に加速していきます」
山本代表は、「投票で何か変わるのか。今まで自分が投票してきたことで変わるのか、そう思われる方もいらっしゃるかもしれません」と疑問を投げかけつつも、
「あなたがあきらめた瞬間にあなたが政治を手放した瞬間に、政治はより悪い方向に加速していきます。どうか諦めないでいただきたい」
と聴衆に語りかけた。
山本代表は、創価学会を支持母体とする公明党について、
「いまやっていることは消費増税を後押しし、自衛隊を米軍の2軍とするような、平和安全法制を押し上げた、そのような小さな飴玉をもらうために権力を握らせていただいた、そのような存在じゃないか」
と批判し、
「『いまの創価学会、公明党とおかしな方向にいっていないか。福祉の党、平和の党といっていたのに、権力ほしさに間違った方向に行っているんじゃないのか』、そういうことで勇気を持って(野原氏が)立候補してくださいました」
と説明する。
東京選挙区では「ガチンコで喧嘩する」
同じ東京選挙区では、公明党の山口那津男代表が再選を目指している。山本代表が「そうですよ、ガチンコで喧嘩するんですよ」と熱弁をふるうと、現場からは拍手が起きた。そして、「ならぬものはならぬ。ガチンコで喧嘩できる、本気の大人がいま東京都から立候補したんですよ。この心意気、どうかあなたに買っていただきたい」などと訴えかけると、
「野原、野原、野原、野原、野原」
とコールが起こった。
街頭演説の場にいた、茨城県在住の女性支持者は、「昨日、候補者がそろったのをネットで見た。一人一人大変な思いをしてきた人とわかった。自分の考えと合って、政策もスッと入ってきた。この人たちだったら今の生きづらい日本を変えてくれる」と評価する。保育士を12年間してきたというこの女性は、手取りの給料は月に約15万円の時もあったという。自民党が打ち出している、幼児教育無償化の方針について、「子育て世代にとっては助かるのかなと思うが、働く側の保育士のことも考えてほしい。ずらされている気がする」と指摘。「(れいわ新選組は)介護や福祉などにかかわる公務員を増やす公約で、すごくいい」と前向きにとらえていた。
(J-CASTニュース編集部 田中美知生)