2019年10月に予定されている8%から10%への消費増税を前に、生理用品やオムツなどの生活必需品が軽減税率の対象外になっていることに、ツイッター上などで不満が続出している。
きっかけは、生理用品が対象でないと知ってびっくりしたと、7月3日に投稿されたツイートからだ。
「なんで新聞ははいってて生活必需品はないんだ」
この投稿者は、生理用品は生活必需品ではないのかと不満を漏らし、嗜好品や贅沢品の扱いはおかしいと怒りをぶつけた。
さらに、トイレットペーパーや乳児・介護用のオムツも対象外なのを知って愕然としたとし、その一方で、新聞が対象になっているのは理解しがたいと訴えた。
国税庁のサイトにある軽減税率制度の手引きによると、対象品目は、酒類・外食を除く飲食料品と週2回以上発行される定期購読の新聞だけだ。これらを対象にしたのは、低所得者への配慮からと説明されている。
とすると、生活必需品すべてが軽減税率の対象ではなく、先の投稿者は制度への誤解があることになる。投稿者は指摘を受け、後に一連のツイートを削除している。
とはいえ、軽減税率の内容を理解している人は3割台に過ぎないとの調査結果もあり、投稿者のような誤解はまだ多い可能性がある。また、厚労省の調査で、「生活が苦しい」世帯が約6割と4年ぶりに増加に転じており、こうした背景もあってか、投稿者への共感の声は多かった。
「なんで新聞ははいってて生活必需品はないんだ」「少子高齢化悪化させたいの?」「政治家の女性比率が少ないからだろうな」「新聞が行う政府批判が信じられなくなる」などだ。
レジ補助金のテレビCMを見て、疑問ぶつける?
生理用品などが軽減税率の対象になっていないことに先の投稿者が驚いたのは、テレビで頻繁に放映しているレジ補助金のCMを見たからの可能性が指摘されている。
このCMは、政府が正式に消費増税を決めた6月21日の閣議の直前から流れている。その中で、スーパーのレシートを見せ、たまねぎやじゃがいもなどの飲食料品は対象品目のチェックが付いているものの、紙ナプキンなどにはチェックが付いていなかった。
投稿者は、このレシート映像を見て、生理用ナプキンなどについても調べたのかもしれない。
今回のツイートについては、一般ユーザーに加えて、立憲民主党の公式アカウントも、
「生理用品が、軽減税率の対象外??普通に考えて生活必需品です。というかこんなややこしい制度やめましょう。そもそも消費税を上げなければいいんです!!」
とツイートするなど、各方面から様々な意見が出ている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)