NPO発「牛殴る従業員」漫画が物議 「反発する酪農家」と「法人代表」に聞いた

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アニマルライツセンター「全員が全員やっているとは思っていない」

   漫画を掲載した、アニマルライツセンターは1987年に設立され、「畜産物の消費を削減していくことを目指している」NPO法人。岡田代表理事は、

「漫画家さんが(直接暴力を)みたわけではない。私たちが従業員から情報をいただいて、その中で(暴力を)見ていた方の情報を使っている」
「私たちが一番ショックを受けたものを漫画で紹介したという形です」

と答えた。

   また、アニマルライツセンターへ実際に従業員から情報が寄せられるに関しては、

「そんなにたくさんはこない」
「信憑性があるかどうか判断できない匿名の情報もあり、それはぼちぼちくるが、会話ができて信頼がおけるようなものは少ない」

としつつ、

「日本は内部告発がそうとう珍しい。その中で勇気がある人でないとお話をして名前を明かすといったことはできないので、すごく少ない」

と語った。

   そして岡田代表理事は、「(酪農家の)全員が殴っているとは思わない」「酪農家が夜遅くまで働いていることも知っているので、そういった方を批判しているわけではない」としたうえで、「伝えたかったこと」として、

「私たちはアニマルウェルフェアの向上を目指しております。乳牛についてもほぼ拘束して飼育するつなぎ飼いというのをできるだけ減らしていきたいと思っている」
「(暴力を)やらないところはやらないのではないかと私たちも思っている。ただ一部では暴力的なことが行われているのも事実ではあります」
「殴るシーンでどれだけ強く殴るかはともかくとして、漫画なので、どういう風にみえるかはそれぞれ受け取りかただが、殴っていることよりも、拘束した状態で乱暴な扱いを日々やっている方がいると牛が『ビクッ』と緊張する。それは(牛が)恐怖を日々感じながら(酪農家との)信頼関係を築けない中、生きているという2重の苦しみを与えられてしまっている。本当はこれを表現したかった。精神的な苦痛にもつながる」
「(従業員)全員が全員そうだとは思っていない。酷いことだからこそ、アニマルライツセンターに情報がくるというのも事実です。そういった暴力的なものだったりトピックスであげていた関節の炎症も業界からなくすという努力をしてほしいと思っている」

と述べた。

 

(J-CASTニュース編集部 井上祐亮)

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