NPO発「牛殴る従業員」漫画が物議 「反発する酪農家」と「法人代表」に聞いた

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   NPO法人「アニマルライツセンター」(東京都・渋谷区)が「牛乳のひみつ」というサイト内に掲載した漫画の内容が物議を醸している。酪農従業員が牛を激しく殴る場面などが描かれており、「本当かよ」などの声が相次いでいる。

   漫画の内容について、全国酪農業協同組合連合会(全酪連)の関係者は、「一方的で、極端」とJ-CASTニュース編集部の取材に答えた。対して、アニマルライツセンタ-の岡田千尋・代表理事は「私たちはアニマルウェルフェアの向上を目指しております」と説明している。

  • 牛のイメージ写真
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漫画内で従業員が「邪魔だ」と殴る内容に物議

   今回注目を集めた漫画は2019年6月30日、アニマルライツセンターのサイト上で掲載され、センターのツイッターでも同じ漫画が投稿された。「牛乳を考え直そう」とタイトルが付けられ、漫画の上段には「牛乳の秘密を漫画にしてみました。どんな場所で生産されるのか、ちょっとだけのぞいてみてください」(7月2日時点)とある。

   漫画は主人公が牛になる「夢」をみる内容。牛になった主人公は「コンクリート床の畳一枚ほどのスペース」でつなぎ飼いされている。驚き、立ち上がろうとすると右後ろの脚に炎症がある。コンクリート床では固すぎて関節に傷がつくのだ。

   そして物議を醸した場面がくる。従業員が現れると、一頭の牛が「ビクッ」とする。不思議に思った主人公が横目をやると、「邪魔だ」と牛が殴られていた。主人公は「自由を奪った状態で殴るなんて...!」「やめろよ卑怯者!!」と心の中で叫び、「今まで...知っているつもりで何も知らなかった...」と涙ぐむ。

   その後、人間の姿で目を覚ました主人公は、夢だったのかと疑問に思うが、「違う...立ってることさえ命がけな彼女達は 繋がれたままずっと痛みに耐えているんだ」と気づく。最後のコマでは、スーパーで牛乳パックが並ぶなか「調整豆乳」に手をかけようとし、「私達には選択肢があります 牛に優しい選択を」と文字が添えられ、漫画は終わる。

   このような内容にたいして、特に牛を殴る場面について、ネット上では批判や疑問の声が相次ぎ、

「作者は殴ってるところみたことあるのかよ」
「本当かよ」

   といった声が寄せられていた。

   こうした意見に対し、ツイッターのリプライで、アニマルライツセンターは

「固有名詞は公開はできませんが従業員が見た内容です。すべての農家が同じとは考えていませんし、オーナー自身暴力はいけないと言っていても従わない従業員がおり制御は難しいのではないかとも考えます」

と返答している。

   またWeb上で前文に追記する形で3日、

「国内での実話に基づいています。 ただし すべての農家が同じではありません」
「例えばまれに関節炎をきちんと治療する農家もあります。しかし関節炎で2016年には12,282頭が殺処分または死亡しています。あなたの牛乳はどうですか?」
「殴ることはたとえオーナーがだめだと言っても日々動物を扱う中で起きることです。よく殴る従業員が来ると牛は緊張した様子を見せます。あなたの牛乳はどうですか?」

と掲載した。

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