「絶対なりすましはできない」都側は自信
東京都の徴収指導課長に2日、J-CASTニュースは取材。詐欺に使われるなどの危険性については、
「対策として専門の事業者と契約をし、都税事務所の代表番号が発信元になるようにし、身元の確かなSMSとわかるようにした。文面についても都税事務所から送ったことが明確になり、なおかつ連絡先も代表電話だけではなく、担当者直通の電話番号も入れて送るような形にしている。ほかの詐欺とは見間違えないような工夫はしているが、一方で似せてくる可能性は中にはある。そういったことの注意喚起ということでいま広報している」
と答えた。SMS活用の是非については
「悪い人たちもいるので、どうしようかというところもあるが、だからといって広く使われる手段を使わないというところまでは思ってはいない。たとえば詐欺みたいな郵便とかも同じようにあるが、郵便を使わないってわけにいかないというのと同じようなレベルでは考えてはいる」
との見方を示す。
指導課長は
「なるべくいろんな連絡手段を取りたい。従来の手段ではなかなか連絡が取れない時、携帯電話番号がわかれば送信することできるSMSという手段をとった。(メッセージを)送信する仕組みで、都税事務所の代表番号を発信元にして送信することができるのも選んだ一つになる。そこについては絶対なりすましはできない」
と自信を見せた。
さらに、次のように語った。
「東京都が(SMSを)やる、やらないにかかわらず詐欺は発生している。知っている人は開封しなかったり、リンクを押さなかったりする知識もある。ご存じない人はクリックしてしまう恐れはあるとは思うが、東京都がこれを始めるから危険性が高まるってことではないのかなと思っております。(SMSは)広く一般に使われているものなので」
詐欺に関する相談については、「今のところはない」という。
とはいえこうした見解について、三上さんはJ-CASTニュースの取材に、「詐欺は東京都のふりをして、電話をかけさせることだけが目的。この対策をしても、全く詐欺に対する効果はない。詐欺業者にとっては電話をかけさせるか、かけさせないかだけの問題」と否定的だ。「ショートメッセージを送る形自体に間違いがある」と改めて指摘した。
(J-CASTニュース編集部 田中美知生)