新潟を拠点に活動するアイドルグループ「NGT48」が公式サイトで、「一連の出来事を踏まえ、私どもが取り組んでいる対策など」について発表した。「メンバーのセキュリティ対策の強化」や「つながり防止」など7項目を挙げている。
NHKは朝の全国ニュースでこの発表を取り上げつつ、NGT48のケースを例にファンとアイドルの「『近すぎる』距離感」に潜むリスクについて、特集として放送した。今回の発表が信頼回復につながるのか、との司会の質問に対して、担当記者は「未知数です」と、対策の具体化や運営会社による記者会見での取り組みの説明などが必要だ、との考えを示した。
運営会社もコーポレートサイトを立ち上げ
NGT48の公式サイトは2019年7月1日、早川麻依子・劇場支配人名で「ご報告」を公表した。当時メンバーだった山口真帆さん(5月に卒業)の自宅にグループのファンが押しかけてトラブルになった事態を受け、「今後は二度とこのような事態を招かぬよう、改善にベストを尽くしていく所存です」と表明した。
具体策としては、(1)NGT48メンバーのセキュリティ対策の強化(2)送迎対策(3)つながり防止対策(4)NGT48メンバーのメンタルケアの体制強化(5)NGTメンバーと運営のコミュニケーション(6)運営面での意識改善の機会創出(7)活動の安心・安全のための毅然とした対応、の7項目を挙げている。
項目ごとに、さらに数点の具体策が書かれており、たとえば「つながり防止策」では、「『私的領域(プライベートな空間)において特定のファンを優遇すること』等、ファンとの私的なつながりの定義の明確化と禁止ルールの遵守の徹底化」「SNSのDM返信のチェック体制構築」など5点ある。また、「セキュリティ対策の強化」には、「チケット受付における生体認証(顔)認証システムの導入の検討」(原文ママ)も含まれている。
また、6月30日には運営会社AKSがコーポレートサイトを立ち上げ、米俳優のマシ・オカ氏らのアドバイザリー就任を公表。「(略)成長に見合ったガバナンスが欠如していたことの表れであり、深く反省致しております」などとする吉成夏子社長のメッセージも掲載した。