PayPay×メルペイ×LINE Pay、キャッシュレス3社の「共闘」は吉か凶か

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   セブン-イレブンの各店舗で2019年7月11日~21日、バーコード決済の大手3社による「最大20% 戻ってくる!キャンペーン」が開催される。

   PayPay(ソフトバンク系)、メルペイ(メルカリ系)、LINE Payが参加し、発表によると「決済サービス事業者3社合同による還元キャンペーンは今回が初」だという。横並びでのキャンペーンによって、どんな影響が予想されるか。

  • セブンも「Pay戦争」参入
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上限は各社1000円ずつ

   セブンでは7月1日から、QRコード決済に対応する。それに合わせた今回のキャンペーンでは、期間中に3社のコード決済を行うと、それぞれ支払金額の最大20%が還元される。

   PayPayは残高かYahoo!マネーで支払うと20%、Yahoo!JAPANカードは19%のボーナスが付与(翌月20日ごろ)されるが、その他のクレジットカードでは対象外となる。メルペイは、支払翌日に20%分のポイントを付与。コード決済に加えて、iDでの支払いも対象となるが、「本人確認をしておく必要がある。そしてLINE Payは、支払金額の20%のボーナスが、支払後に付与される。

   メルペイが前回行った「70%還元」よりはインパクトに欠けるが、ほか2社は通常キャンペーンと近い。大盤振る舞いをしていたが、付与の仕組みそのものには大きな違いはなさそうだ。なお還元上限額は、各社1000円相当ずつとなっている。

   あわせて、早くも第2弾の合同キャンペーンが、8月12日から実施すると発表されている。内容は追って案内するという。

「個人プレー」から協調へと移行ムード

   キャッシュレス決済業界は、これまで各社の「個人プレー」で進められていた。ここ半年で、総務省がQRコードの規格統一を進めたり、LINE Payとメルペイのように加盟店の相互開放に向けて動いたりしてきたが、ついにキャンペーンでも協調路線を取った。

   「横並び」にすることで、ユーザーにはどのような影響があるのだろう。どのサービスを使うか、いちいち悩む必要がなくなるのはメリットだ。どれかを使って、上限に達したら、別のサービスへ。それぞれのアプリを入れておく必要はあるが、精神的な負担は少なくなる。

   デメリットとしては、キャンペーンによる差別化が減る可能性があること。この数か月、コード決済各社は、ポイント付与率のインパクトで勝負してきた。それが一律20%となれば、「抜け駆け」して高還元を行いにくくなる。また、消費者に「2割還元が当たり前」と思わせてしまうと、十分に普及したと判断したり、ポイントの原資が底をついたりなどで、還元率を引き下げた時に、顧客離れも起きかねない。果たして、この共闘は吉と出るか、凶と出るか。

(J-CASTニュース編集部 城戸譲)

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