「個人プレー」から協調へと移行ムード
キャッシュレス決済業界は、これまで各社の「個人プレー」で進められていた。ここ半年で、総務省がQRコードの規格統一を進めたり、LINE Payとメルペイのように加盟店の相互開放に向けて動いたりしてきたが、ついにキャンペーンでも協調路線を取った。
「横並び」にすることで、ユーザーにはどのような影響があるのだろう。どのサービスを使うか、いちいち悩む必要がなくなるのはメリットだ。どれかを使って、上限に達したら、別のサービスへ。それぞれのアプリを入れておく必要はあるが、精神的な負担は少なくなる。
デメリットとしては、キャンペーンによる差別化が減る可能性があること。この数か月、コード決済各社は、ポイント付与率のインパクトで勝負してきた。それが一律20%となれば、「抜け駆け」して高還元を行いにくくなる。また、消費者に「2割還元が当たり前」と思わせてしまうと、十分に普及したと判断したり、ポイントの原資が底をついたりなどで、還元率を引き下げた時に、顧客離れも起きかねない。果たして、この共闘は吉と出るか、凶と出るか。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)