木村英子氏「障害当事者として政治に参加し、少しでも変えていくことができたら」
28日には、重度障害者の木村英子氏(54)の擁立も発表された。重度の障害があり、24時間介助の必要な人物が国政選挙に立候補するのは、「異例」とみられる。脳性麻痺がある木村氏は、地域での生活を望む当事者の自立支援に携わってきた。
体はどの部分も動かず、歩いたり足を伸ばしたりすることができない。「どこも動けません。しゃべれるだけです」。生後8カ月の時、歩行器ごと玄関に落ちて、首の骨を損傷。幼いころから施設と養護学校で暮らし、19歳で地域に出るまで社会を知らずに育った。「同い年の健常者の友だちができたのは地域に出てきてからです。一生施設で生かされ、死ぬまで出ることはできないと、ずっと思っていました」。
木村氏は障害者運動の中で山本氏と出会い、「障害を持った当事者の現状を、直接国会に訴えていってほしい、一緒に戦っていきましょう」と出馬を呼びかけられたという。
「私のような重度障害者が国会に声を届けるチャンスを、太郎さんから頂いて、今回立候補させてもらうことを決意しました。厳しい現状を強いられている仲間たちの苦悩と叫びを、私が障害当事者として政治に参加し、少しでも変えていくことができたら」(木村氏)