「ラグビーW杯2019日本大会」開幕(2019年9月20日)まで、3カ月を切った。しかし、一般の方々からは「ポジションがよく分からない」「ルールが分かりにくい」という話をよく耳にする。
そこで、J-CASTニュースでは、より多くの方々にラグビーを楽しんでもらいたい...という思いから、元日本代表監督で早大名誉教授だった日比野弘先生に解説を依頼。まずは「ポジション」から考えていこう。
15人制ラグビーのチーム編成
ポジション解説の前に、まず、日比野先生について「解説」しよう。1934年(昭和9年)、東京都出身。地元だった都立大泉高を経て早稲田大に入学。ラグビー部では1年からWTB(ウイング・スリークオーター・バックス)として活躍。後に日本代表、早大監督、日本代表監督、早大名誉教授、日本ラグビーフットボール協会理事...。ラグビーに30年以上、携わってきた筆者も、先生を超える「ラグビー知識人」は日本にはいない...と思っている。
学生時代から常々、疑問に思っていたのだが、そもそも「スリークオーター(3/4)バックス」て何なのか? 先生にラグビーを教わってきた筆者が「目からうろこが落ちた」のは、
「ラグビーのポジションは『1/8』からなっている」
というものだった。
まず、15人制ラグビーのチーム編成は、FW(フォワード)8人、BK(バックス)7人からなる。
先生によると、FWについては、
・1番、2番、3番...フロントロー(第1列)=1/8
・4番、5番...セカンドロー(第2列)=2/8
・6番、7番、8番...バックロー(第3列)=3/8
ふんふん、なるほど。ここまでは理解できる。
続いてBKだが、
・9番、10番...HB(ハーフバックス)=4/8=1/2
ところが先生が語るには、
「実はニュージーランドなどでは、10番(スタンドオフ)を『ファイブエイス』(=5/8、という意味)と呼ぶんだよ」
ほぉ~。つまり9番の「スクラムハーフ」が4/8=1/2でハーフ、そこから離れて立つ10番の「スタンドオフ」が5/8となっているという。
となれば、
・11番、12番、13番、14番...(TB)スリークオーターバックス=6/8=3/4
納得! 面白い話である。