詐欺グループとの「闇営業」問題で、吉本芸人ら計13人の謹慎処分について、「年内か来春まで」との芸能関係者の見方を各メディアが伝えている。
とはいえ、ウソの発覚でさらに疑念を持たれる結果になり、ネット上では芸人らに厳しい声も続出している。
ギャラをもらってなかったとのウソがダメージ
「宮迫、田村亮ら来春まで復帰厳し」。日刊スポーツは2019年6月25日、こんなタイトルで、雨上がり決死隊の宮迫博之さん(49)やロンドンブーツ1号2号の田村亮さん(47)らの謹慎の見通しをウェブ版記事で報じた。
それによると、吉本興業などは、謹慎期間は「当面の間」と発表したが、テレビ局の改編期に当たる20年3月ごろまでは復帰は難しいと放送関係者が同紙の取材に明かした。ギャラをもらってなかったとのウソがダメージになり、テレビ各局ともおめでたい正月番組に登場させることは避けたいとの思惑があるのではという。
また、スポーツニッポンは25日、関係者の話として、謹慎期間について「最大で6カ月くらい。年内いっぱいになる可能性がある」との見方をウェブ版記事で伝えた。やはり、金銭授受のウソが問題になったそうだ。ワイドショー番組でも、「芸人たちの謹慎は、年内いっぱいでは」などとコメンテーターらが解説しており、年内か来春までとの見方が多いようだ。
ニュースのコメント欄などでは、「多くの芸人は本当にお金に困っているのだと思う」などと同情する向きもあったが、ウソをついたことなどに厳しい声が多い。
復帰は「大坂ローカル番組」や「ステージ」か
「最初に嘘をつくと、悪質度が高いと判断される」「詐欺グループって知らんかったなんて信じられない」「正直に話していれば、イメージも変わっていた」「仮に復帰させるにしても、視聴者からは猛反発される」などと書き込まれている。
中には、「謹慎で済む問題ではありません。残念だが引退するべき」「解雇若しくは業界追放が妥当ではないか」と非難する向きもあった。
ヤフー・ニュースでは6月25日、「『闇営業』を巡る謹慎処分は妥当?」と題して意識調査を始め、同日17時時点で「処分は軽い」が約85%も占めている。
業界に詳しい芸能関係者は25日、J-CASTニュースの取材に対し、次のような見方を示した。
「通常なら、謹慎期間は半年で、年内までになると思います。吉本が芸人のウソを重く見るなら、番組改編時の来年3月まで謹慎になるでしょう。芸人らは、相手が詐欺グループだとは知らなかったと思います。ですから、謹慎が1年に及ぶことはないと思いますね。謹慎開けの復帰は、大阪のローカル番組か、吉本のステージなどになると見られます」
芸人らの闇営業については、こう指摘する。
「芸人の供給がオーバー気味ですので、やらざるをえない人も多いと思います。ただ、相手をきっちり見ていけば、反社会的勢力であるかは分かると思いますので、脇が甘かったのではないでしょうか」
宮迫さんの「アメトーーク!」や田村亮さんの「ロンドンハーツ」(ともにテレビ朝日系)については、相方メインの方はその後も番組継続の可能性があるものの、視聴率の動向によっては19年9月いっぱいで打ち切りになると見ている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)