デラロサ獲得に続いて「駆け込みトレード」も? 巨人・緊急補強の可能性は...

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   交流戦V逸の巨人に緊急補強の可能性が浮上した。巨人は2019年6月23日、東京ドームで交流戦首位のソフトバンクと対戦し1-5で敗れた。エース菅野智之投手(29)が1回4失点(自責2)で2回もたずにKO。以降、中継ぎ陣が踏ん張るも打線が援護できず、得点は4回の岡本和真内野手(22)のソロ本塁打のみ。7回には5番手・高木京介投手(29)が福田秀平外野手(30)にこの日2本目となるダメ押し本塁打を浴び万事休す。5年ぶり3度目の交流戦優勝を逃した。

   エースの不振と打てない打線。優勝がかかった交流戦最終戦は、巨人が抱える問題が表面化したものだった。中6日で先発のマウンドに上がった菅野は、先頭の福田にソロ本塁打を許すと、続く上林誠知外野手(23)にはフルカウントから四球。3番・内川聖一内野手(36)は3ゴロに打ち取ったが、その後は四球から安打を許し、自滅するような形で失点を重ねた。2回途中、9人の打者に対して43球。屈辱のプロ最短KOとなった。

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エース菅野の不振に中継ぎ陣のドタバタ

   開幕からここまで先発ローテーションを守っているのは、山口俊投手(31)とC.C.メルセデス投手(25)のみ。先発陣が次々と2軍での調整を強いられる中、今村信貴投手(25)、桜井俊貴投手(25)がある程度、先発のメドが立ち、新たなローテーション候補として期待される。7月上旬にはドラ1左腕・高橋優貴投手(22)が1軍に復帰する見込みだが、エースの不振は深刻で、菅野が計算できない今、先発の枚数が足りないのが現状だ。

   中継ぎ陣においても不安定な状態が続いている。守護神・中川皓太投手(25)はフル回転の活躍を見せているが、中川の前のイニングを任せる投手を固定しきれずにいる。先発が6イニング持たずに降板した試合の中継ぎ陣のドタバタ感は否めず、21日のソフトバンク戦では6回途中、メルセデスからマウンドを引き継いだ宮國椋丞投手(27)と森福允彦投手(32)がさらに傷口を広げる結果となってしまった。

   巨人は緊急補強の第一弾として、ダイヤモンドバックス3Aのルビー・デラロサ投手(30)を獲得。6月22日にデラロサと合意に至ったことを発表した。デラロサは2015年に先発として14勝をマークした。17年8月に2度目となる右肘の手術を受け、以降は3Aでの生活が続き、主にリリーフのマウンドに上がっている。巨人では中継ぎの柱としてマウンドを任されるとみられる。

「先発転向も十分にあるでしょう」

   この補強について在京球団の関係者は「デラロサは当面、中継ぎでの起用になると思いますが、内容次第では先発に回る可能性もあるでしょう。本来、先発投手でメジャーでも勝っているので、実力はある。不安はやはり手術した右肘。右肘の状態がどれほどなのか分かりませんが、長いイニングを任せることが出来るようになれば、先発転向も十分にあるでしょう」と指摘する。

   投手陣の不振が続く中、デラロサの加入は巨人にとって大きなプラスになるが、「日本一」奪回を義務付けられた原巨人にとって、この補強で不安が完全に払しょくできたわけではない。故障者続出ながらも次々と代わりの選手が活躍するソフトバンクとは異なり、今の巨人投手陣に新たな人材が出現する気配は感じられない。

   前出の関係者は「デラロサの獲得で分かるように、現状の巨人は外国人枠がどうこう言っている場合ではないということ。優勝するためには今後、新たな補強をする可能性はあると思います。デラロサの加入だけでは投手陣はまだまだ安心できないでしょう。トレード締め切りとなる7月末までに駆け込みトレードや補強があるかもしれません」と話した。

   リーグ上位の広島と阪神が交流戦で下位に沈んだため、リーグ順位に大きな変動はなかったが、中盤戦以降、広島が5月に見せたような大型連勝で息を吹き返す可能性も。首位固めに入る巨人の次なる補強策は...。

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