スギVSマツキヨが「ココカラ」奪い合うのは、こういう事情だ

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再編の背景には業界全体の不安

   マツキヨ、スギの「求愛」を受けたココカラは、どちらとの統合が自社にメリットがあるかを、外部有識者らの特別委員会を設置して検討するという。ココカラはこれまで、マツキヨとの提携について「9月末を目安に結論を出す」とし、今回、スギとの統合協議については「7月末に基本合意を目指す」としている。時期は流動的だが、いずれにせよ今秋までに一定の結論をめざすことになる。今のところ、3社統合については各社、否定的だ。

   ドラッグストア再編の動きの背景には、業界の成長に陰りが見えていることがある。

   都市部に多数の店舗を展開し急成長したマツキヨは郊外にも出店を進め、1995年に売上高1位に躍り出てその地位をキープしていたが、近年はウエルシアやツルハHDが積極的なM&A(企業合併・買収)で地場チェーンを取り込んで急拡大してマツキヨを逆転。他方、マツキヨなど3位以下も僅差で激しい競争を繰り広げている。

   ドラッグストアの成長を生んだビジネスモデルは、利幅の厚い医薬品、化粧品で稼ぎ、これを原資に日用品や食品で安値攻勢をかけ、コンビニやGMS(総合スーパー)の客を奪うというもの。近年は中国などからの訪日客による「爆買い」も成長を押し上げた。日本チェーンドラッグストア協会の推計では、2018年度のドラッグストア業界の市場規模は、前年度比6.2%増の7兆2744億円で、2000年度の約2兆6630億円から、20年弱で2.7倍に拡大している。

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