「友好」の協調に留まった北朝鮮メディア
こういった発言は、北朝鮮メディアでは報じられなかった。6月21日の10時頃(日本時間)、朝鮮中央通信や労働新聞は、習氏の訪朝について(1)平壌到着(2)首脳会談(3)歓迎会(4)マスゲーム観覧(5)党幹部との記念撮影、の5本立てで記事を配信。首脳会談の記事では、両国の友好・協力関係を強調する記述が大半で、
「朝鮮半島情勢をはじめとする重大な国際・地域問題について幅広い意見交換」
することが「両国の共同の利益に合致」するとの記述はあったものの、
「会談は、同志的で、真摯で率直な雰囲気の中で行われ、論議された問題で共通認識に至った」
などとして、個別具体的な政策課題に触れることはなかった。
なお、5本の記事の中で唯一「核」という単語が登場したのは、歓迎会での
「社会主義こそ朝中親善の変わらない核であり」
という部分。核問題とは全く関係ない文脈だ。
習氏は6月21日に北京への帰路に就く予定だ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)