「通行の妨げになる歩道を避けた」「立入り禁止の認識なかった」
このときの動画もツイッターに投稿されており、住民の男性は、芝生にカメラの三脚も立てていたMBSのカメラマン男性に直接注意していた。
近隣の人が手入れしている芝生を踏まないでほしいといった内容を話すと、カメラマンも、謝罪したうえで脚立や三脚を芝生から動かしていた。
芝生の上には、白い紙のようなものが散らばっているのが見えるが、近くの事業所から飛んできたシュレッダーのゴミだという。いつもは掃除されているが、マスコミが多すぎてできなかったのではとしている。
この男性は6月19日、J-CASTニュースの取材に対し、18日朝には、NHKの脚立はなくなっており、「NHKの方が事情を理解して移動したんでしょうね」と述べた。MBSの脚立には張り紙をしなかったため、カメラマンがこの日も芝生に三脚を立てるなどしたといい、「両社とも素直に聞き入れてくれたので良かったと思っています」と言っている。男性は、テレビ局からは謝罪の電話があったことも明らかにした。
NHK大阪放送局の広報部は20日、取材に対して次のように回答した。
「カメラマンは、撮影場所の確保にあたって、歩行者の通行の妨げにならないよう、歩道を避ける形でご指摘の場所に脚立を置きました。警察から要請があり、別の場所に移動させましたが、近隣の方にご迷惑をおかけすることになり、申し訳ありませんでした。これまでも撮影にあたっては、通行等の妨げや近隣の皆様のご迷惑にならないよう指導を進めてきましたが、さらに徹底してまいります」
毎日放送の広報部は19日、次のように取材に説明した。
「芝生部分が立入り禁止という認識なく入ってしまいましたが、ご指摘を受け撮影機材を撤去いたしました。ご指摘いただいた方には地域の方々のお気持ちを害することになったことを謝罪するとともに、以後このようなことがないよう十分に気を付けるとお伝えしました。また、撮影担当者全員にご指摘いただいたことを共有するとともに、脚立を放置するなど現場で迷惑となる行為は厳に慎むよう改めて注意を促しました」
同局では、ツイッター上でも男性に宛てたお詫び文を投稿した。そこでは、「この度はご迷惑をお掛けし、地域の方々のお気持ちを害するようなことになり申し訳ございませんでした。ご指摘くださった内容はスタッフにも共有し、以後このようなことのないよう十分に気を付けてまいります」と書いている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)