パドレス戦力外の牧田、NPB復帰なら争奪戦か 古巣・西武以外にも...

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   MLBパドレスは2019年6月18日(日本時間19日)、牧田和久投手(34)をメジャー出場の前提となる40人枠から外したと発表した。今月17日にメジャーに昇格したばかりの牧田は事実上の戦力外となり、今後はウエーバーを経てトレード、もしくはマイナー契約、自由契約の可能性がある。

   牧田は2018年に西武からポスティングシステムでパドレスに移籍。米メディアの報道によると、2年総額400万ドル(約4億6000万円=金額は推定)での契約だったという。メジャー1年目の昨シーズンは、開幕をメジャーで迎え順調なスタートを切ったが、投球が安定せず5月にマイナーに降格すると、その後はメジャーとマイナーの間を行ったり来たりの生活が続いた。

  • パドレスを事実上の戦力外となった牧田。日本復帰は?(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
    パドレスを事実上の戦力外となった牧田。日本復帰は?(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
  • パドレスを事実上の戦力外となった牧田。日本復帰は?(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

17日にメジャー昇格も18日に戦力外

   昨シーズンは結局、メジャーで白星を挙げることが出来ずに0勝1敗に終わり、シーズン終了後に40人枠から外れた。2年目の今シーズンは2Aで開幕を迎え、24試合に登板して3勝2敗1セーブを記録し17日にメジャー昇格を果たした。だが、同日のブルワーズ戦での登板機会がないまま、40人枠から外れてしまった。

   今後、メジャーで牧田と契約する球団が現れなければ、選択肢はマイナーで契約を結ぶか、自由契約となる。2年契約の2年目ということもあり、メジャー契約が出来なければ自由契約を選択して日本球界に復帰する可能性も。中継ぎの柱となるベテラン右腕が日本球界復帰となれば、争奪戦が繰り広げられることは必至だろう。

   昨シーズン終了後、牧田が40人枠から外れ、事実上の戦力外となった際、日本のメディアの中には日本球界復帰の可能性について言及するものもあり、実際、古巣西武の渡辺久信シニアディレクター(SD)兼編成部長は、牧田獲得の可能性を否定しなかった。最終的に牧田はマイナー合流を選択し、日本球界復帰はならなかったが、今回はシーズン途中での「戦力外」ということもあり、メジャー復帰は厳しいものになりそうだ。

   在京球団の関係者は、牧田の日本球界復帰を前提として「牧田を欲しい球団は複数あるでしょう」とし、さらに次のように続けた。

最有力は古巣・西武 複数球団による争奪戦の様相も

「最有力候補はやはり古巣の西武でしょう。ポスティングで移籍した際に、牧田は譲渡金を下げてもらったという大きな借りがありますから。実際、西武は投手陣の枚数が不足しており、深刻化しています。西武もそうですが、ほとんどのチームで中継ぎが不足しているのが現状。あとはどれだけ補強の資金があるかどうか。巨人は右の田原(誠次)が不安定なので、中継ぎの柱としてほしいところでしょう」

   米メディアの当時の報道によると、牧田がポスティングシステムでパドレスに移籍した際に西武に支払われた譲渡金は50万ドル(約5750万円=金額は推定)とされている。西武は当初、この譲渡金を100万ドル(約1億1500万円=金額は推定)に設定していたが、牧田が移籍しやすいように金額を下げたといわれている。牧田は西武の大きな後押しもあって夢のメジャー移籍を実現させたという経緯がある。

   牧田は平成国際大から日本通運を経て2011年に西武入り。入団当初は先発として起用されていたが、16年から中継ぎとして活躍。16年は25ホールド、17年には28ホールドをマーク。7年間のNPB通算成績は53勝49敗25セーブ54ホールドと、球界屈指のサブマリンは抜群の安定感を誇る。メジャーではついに白星を挙げることは出来なかったものの、日本球界での評価は依然として高い。

   メジャーでの移籍かマイナー契約か。そして自由契約での日本球界復帰か。近日中にも処遇が決定する見込みだが、日本球界復帰を望むファンの声も多い。牧田の動向に目が離せない。

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