味方との「距離感」が良くなった久保
攻撃陣は久保も決定機を作った。後半20分には左サイドのペナルティエリア手前で短いパスを受けると、相手3人に囲まれながらドリブルでかわしてシュートに持ち込んだ。名良橋氏は久保のプレーをこう分析する。
「久保選手がチャンスを作れた要因は、味方との『距離感』が良くなったことだと思います。距離感が良くなればパスのテンポも上がるし、ドリブルだけでなくショートパスを交えた局面打開もできる。
前半は味方との距離感が良くなく、久保選手は単独でドリブルを仕掛けるばかりになっていました。後半に入り、阿部選手、三好(康児)選手が途中投入されてからは良い距離感をもっていたと思います。ここにサイドバックも絡めば、さらに中か外かという選択肢も生まれます」
ただその後半、平均年齢22.3歳の若い日本は37、38分と立て続けに3、4点目を失った。「3点目が入ったあたりで気持ち的にも沈んでいましたね。悪い方に『若さ』が出た試合だったと思います。こういう時、今日も素晴らしいプレーをしていた柴崎選手や、途中出場の岡崎(慎司)選手らが引っ張っていくとチーム全体が落ち着けると思います。上田選手や久保選手はじめ若い選手の良さをもっと引き出すには、そういった経験豊富な選手の力も必要です」と名良橋氏。GLはあと2戦ある。森保一監督が掲げる「若手とベテランの融合」が今まさに試される。
(J-CASTニュース編集部 青木正典)