久保は「マドリードに行っても対応できるでしょう」
久保といえばレアル・マドリードへの完全移籍が14日に正式発表されたばかり。1年目はレアルBチームにあたるカスティージャ(リーグは3部相当)で過ごす。
スペインリーグで「成功」した日本人選手はごく少数に限られる。だが、久保には歴代選手と決定的に違う点がある。11~15年の約4年半をバルセロナで過ごしたことだ。両氏は言う。
「スペイン語が話せるのは大きいんじゃないですか。少年時代にスペインの文化や環境を経験しているのも大きいでしょう。そこで苦しむ選手は多いと聞きます」(名良橋氏)
「言葉が分かるから先日の(スペイン語を公用語とする)エルサルバドル戦で活躍したんじゃないかというのは僕の持論ですね。相手がディフェンスに来ても『右を切れ』『左を切れ』という指示の言葉が分かる。それでうまくかわせた、という面もあったんじゃないでしょうか。中田(英寿)もかつて言っていました。ペルージャ(イタリア)に行った時、『言葉ができれば絶対に活躍できる』と」(岩本氏)
加えて指摘したのは、久保の「適応力」だ。
「久保選手は『自分』をよく分かっていますよ。インタビューを見ても冷静で、大人ですよね。自分が何をすべきかが分かっているんじゃないですか。試合に出れば出るほど成長していく。怖いのはケガだけですね」(岩本氏)
「受け答えはバルサの時代に身に着けたんだと思います。今後いろんな目で見られるし、いろんな評価もされると思います。でもスペインを既に経験しているのでマドリードに行っても対応できるでしょう。
実際、守備を重視したFC東京のスタイルも、久保選手は自分なりに解釈しながら今季戦っていたと思います。それで健太さん(=長谷川健太監督)も起用していたでしょうし、今季は首位ですね。ですからチームの『色』を考えながらプレーできる選手なんじゃないかと思います。何が足りないか、何が必要か、自分で把握しながらプレーに反映させている。
ラウル(・ゴンサレス=レアルBの監督)がどういうスタイルを敷いているか、それに対して自分はどういうプレーが求められるか、考えて実行する力はズバ抜けていると思いますし、期待もしています。競争は激しいですし、外国人枠の制限もありますが、トップチームで見たいですよね」(名良橋氏)