大阪府吹田市で起きた拳銃強奪事件は、2019年6月17日早朝、容疑者の逮捕でひとまずは一段落となった。
強盗殺人未遂の容疑で逮捕されたのは、飯森裕次郎容疑者(33)だ。16日早朝の事件発生から約25時間、直線距離で10キロ近く離れた箕面市の山中まで逃亡していた。
安どの声が広がる中、その飯森容疑者と同名の人物のフェイスブックが、ネット上では注目を集めている。
「勉強」「夢」などの手書き文字
「円周率は3.05より大きいことを証明せよ。(2003)東京大学」――「飯森裕次郎」を名乗るフェイスブックのタイムラインに掲載される、手書きの「過去問」の一節だ。比較的直近に記されたものらしく、テレビ番組のロゴの入ったメモ用紙に、解答までぎっちり書き込まれている。
2016年3月に作成されたというこのアカウントには、出身校として、事件現場にも近い吹田市内の府立高校、また都内の私立大学の名前が記されている。顔写真などは掲載されていないが、報じられている容疑者の経歴と一致する内容である。
NHKなどの報道によれば、飯森容疑者は事件数日前、フェイスブックを通じて小・中学校時代の友人に「住所を教えてほしい」などと連絡を取っていた。友人は「アカウントの乗っ取り」を疑い、直接電話して本人だと確認した。
実際にアカウントには、何枚かの写真が2019年3月23日~4月11日にかけて断続的に投稿されているのみだ(17日時点で一般公開されている範囲)。冒頭に紹介した「過去問」が記されたメモの写真のほか、「夢」「勉強」といった手書き文字、年季の入った「古語辞典」の表紙、そして雪山の写真といった画像が、一切コメントのないまま並べられている。