「副署長お願いします」「他社が帰るまで」 警察担当あるあるに満ちたLINEスタンプが、記者たちの心に突き刺さる

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   「副署長お願いします」「平穏ですか?」――。警察取材を担当する記者が日常的に使うとされる用語をまとめたLINE(ライン)スタンプが、業界関係者の間でひそかに話題となっている。

   ラインストアのページでは、「現場に向かうときや、キャップへの報告、テカ(編注:手下=部下を指す)への指示に使ってください」と使用目的をうたっている。

  • ラインストアのページより
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「なんでそれ聞いてないの?」は自分も...

   話題になっているのはクリエイターズスタンプの1つ「記者が使う日常用語スタンプ(警察担当)」で、用語数は40。ネット上では6月11日ごろから、スタンプに関する話題が出回り始めていた。

   警察取材の日常業務で使う用語が盛りだくさん。例えば、

「発表は何時ですか?」
「裏が取れました」
「ペラ(編注:報道発表文を指す用語)が出ました」

と現場にいる記者が使うようなものもあれば、

「なんでそれ聞いてないの?」
「悪いんだけど現場行ってくれる?」
「消防にも電話して」

など、部下に指示を出す「キャップ」が使うような言葉も。

   記者も前職では警察担当を経験した。取材が不十分のため、上記の「なんでそれ聞いてないの?」という趣旨の叱責を上司から受け、ふがいなさを感じた時は数知れず。記者経験者なら、思わず「うなずいてしまう」言葉が並ぶ。

若手記者「辛い思い出が蘇る」

   現役の若手記者はどう感じているか。4年目の男性記者(27)はJ-CASTニュースの取材に、「ペラは使わないけど、どれも辛い思い出が蘇る」と苦い経験を明かした。

   大きな事件の発生時、記者には他社の動向をチェックする業務が求められる。スタンプではこの動作にちなみ、「どこの社がいる?」「他社がまだいます」「他社が帰るまで」といった文言も用意。前出の記者は

「大きな事件だと『とりあえず、NHK帰るまでは』って言われて、絶望したの思い出し...笑」

と振り返る。

   定時になったら警察署の報道担当者に、「平穏ですか?」と管内の状況を聞くのも仕事の1つ。常套句として使う「平穏ですか?」も含まれている。前出の記者は

「今のところ発表はないよーと言われた30分後に発表あるとか。あんのかいって当直(の署員)に突っ込んだこともある」

と恨み節だった。

   スタンプの料金は、120円。

(J-CASTニュース編集部 田中美知生)

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