独自システムで記事の難易度判別
「日本に住む外国人の方が増える中、外国人にもわかりやすい『やさしい日本語』で情報を伝えようと、NHK放送技術研究所が行っていた『やさしい日本語ニュースの制作支援システム』の研究開発をもとに、報道局が運用を担う形で、2012年から提供を始めました」
NHK広報局は12日、J-CASTニュースの取材に、サイト開設の経緯をこう話す。
NHK放送技術研究所の論文と広報局によれば、記事の編集はデスクと日本語教師が共同で担当。ターゲットの興味や社会性に沿った記事を選び、「やさしい日本語」に書き換える。一文を50文字以内にしたり、複数の意味(可能・自発・尊敬)を持つ受動態「れる・られる」は能動態にしたりと、読者の混乱を招かない工夫を凝らす。
制作支援システムでは、記事中の語彙(ごい)が旧日本語能力試験の何級レベルに該当するかを自動的に判別し、原稿全体の難易度も判断できる。
サイトの閲覧数は年々増加し、「日本語の勉強に役立ったという声が多く寄せられているほか、日本語学校の教材として使われることも多いようです。また、日本にお住いの大使館の方が、日本語の勉強に役立つとして自分の国に紹介してくれたケースもありました」(広報局)
今後も読者の声をもとに、さらなる改善をしていくとした。
(J-CASTニュース編集部 谷本陵)