「これならニュース読む気になる」「かえってこのくらいの言葉の方が伝わりやすいんじゃないか?」――。NHKが運営するニュースサイト「NEWS WEB EASY」が、にわかに注目を集めている。
日本語教師らが編集に携わり、通常のニュースを易しい表現に改め、記事を配信する。広報に狙いを聞いた。
ツイッターで5万5000「いいね」
NEWS WEB EASYは「やさしい日本語」をコンセプトに、外国人と小中学生を想定読者とする。旧日本語能力試験の3、4級レベルの語彙・文法を基準に、通常のニュース記事を書きかえ、例えば次のような記事が配信されている。
「たくさん引用された科学の論文 1番はアメリカで2番は中国」
(通常記事)「科学論文の引用回数 米中が各分野の1位独占 日本はなし」
「ティッシュペーパーが店に少なくても心配ありません」
(通常記事)「ティッシュ品薄!?『値上げ』『花粉症』など要因 冷静な行動を」
「東京オリンピック 工事の人が働く時間を短くしてほしい」
(通常記事)「東京五輪建設現場で過酷な連続勤務 国際労組が改善要求」
漢字にはふりがなが振られ、難しい言葉にカーソルを合わせると小学生用の辞書の説明が現れる。固有名詞は辞書に載っていない場合が多いため、地名、人名、組織名で色分けする。読解が苦手な人向けに合成音声での読み上げも対応する。
ツイッター利用者が19年6月6日、サイトを紹介すると、約5万5000の「いいね」(13日現在)を集め、「大人でも読みたくなる」などと好意的な声が相次いだ。