「チクっと刺すぐらいなら問題ないと考えがちですが...」
このような誹謗・中傷は、逆に流れを変えた。ネット上で問題視されて、「商売の邪魔するのはダメだろ」「悪ふざけの範疇を越えている」「別に痴漢を擁護してるわけでもないのに」などと、バッシングへの非難の声が相次ぐようになっている。同時に、誹謗・中傷するのは、ある思想的傾向のある人たちだと、一括りにするバッシングも一部で起こっている。
誹謗・中傷のツイートは、偽計業務妨害罪などに当たるのではないかとの指摘も出て、鍼灸師男性も、6月7日に福岡県警中央署に出向いて相談したことをツイッターで明かした。この鍼灸師は13日、J-CASTニュースの取材に対し、「痴漢撲滅に取り組む人たちは、おかしい人だとイメージが付いてしまうとしたら、とてもよくないことだと思っています」と話した。
自らへの疑問や批判については、「一般の人は、手の皮をチクっと刺すぐらいなら問題ないと考えがちですが、医療関係者が考える危険性と一般の人が考える危険性は違います。揺れている電車の中では、刺す針をコントロールすることもできないでしょう」と反論した。
ツイッターでは、「私の主張したかったことは『出血を伴う方法で反撃すると、被害者や周囲の人に加害者の血液がつき感染症が拡がる可能性があるから、別の方法を模索しては?』です」などと書いている。特に、エイズの30倍もの感染力を持つというB型肝炎が怖いそうだ。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)