とうとう日本から「白い巨人」の一員が――。サッカーJ1・FC東京の日本代表MF久保建英(18)がスペインの名門レアル・マドリードに完全移籍することが決定的になったと2019年6月14日、複数のメディアで報じられた。
レアルといえば、下部組織にMF中井卓大(15)が所属している。早くも日本のインターネット上では「共存したら胸熱」との期待が膨らむ。
バルセロナではなくレアル
東京中日スポーツや共同通信などの報道によると、久保はレアル側から年俸2億円超を提示されており、近日中に移籍が発表される見通しとなっている。契約期間は5年。6月1日でFC東京との契約が満了していることに加え、久保が4日で18歳を迎え海外移籍の制限がなくなったことも重なり、複数の海外クラブが獲得に関心を示していた。
久保がかつて下部組織で約4年間を過ごしたバルセロナ(スペイン)もその1つ。移籍交渉を進めていたことが報じられてきたが、条件面で折り合わなかったという。バルセロナだけでなくパリ・サンジェルマン(フランス)、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)など各国を代表するクラブからもオファーが届いていたとされる。
レアル移籍が実現すれば、3部リーグ相当のレアル・マドリードBで少なくとも1シーズンは過ごすことが見込まれる。トップチームにはクロアチア代表で昨季バロンドール(年間最優秀選手)のMFルカ・モドリッチをはじめ、スペイン代表DFセルヒオ・ラモス、ロシアW杯で日本を苦しめたベルギー代表GKティボー・クルトワなどが所属、さらに同MFエデン・アザールが先ごろ加入した。かつて「銀河系軍団」と称され、全世界にサポーターをもつクラブとして名高い。
そんなスター揃いの中、久保の移籍報道でとりわけ名前があがったのは「ピピ」の愛称で親しまれる中井卓大だった。レアルのユース年代チームで活躍しており、最近では4月の試合で豪快ミドルシュートを叩き込んだことでも話題を呼んだ。
「トップチームで一緒に出場したら泣くかもしれん俺」
久保・中井ともに規格外の選手としての片鱗を見せており、かねて将来が嘱望される。チームのカテゴリーは違えど同じクラブ、それもレアル・マドリードに2人が在籍する可能性が浮上したことで、ツイッター上では気が早いが、
「中井くんと久保くんがレアルで共存したら胸熱やな」
「トップチームで一緒に出場したら泣くかもしれん俺」
「ユース世代に中井卓大選手が在籍してますが、二人のコラボが見たいですね」
「久保くんさん、ピピ君が同時にベルナベウ(編注:レアルのホームスタジアム)に立つ未来があるかもしれないって考えたら震える」
などと期待が膨らんだ。
一方、当初は久保のバルセロナ行きが取り沙汰されていたことから、「ピピがトップチームあがれば日本人2人でレアルはすげぇ でも久保くんバルサのクラシコはちょっとみてみたかった」と、日本選手同士による「クラシコ」(伝統の一戦。スペインを代表するレアル・マドリードとバルセロナの試合のこと)を夢見るユーザーもいた。