「最終戦にスコットランドがいるっていうのが、一番、面倒くさい」
自国開催でのファンの応援、試合会場の環境を熟知、日程の幸運...。日本代表には、さまざまな追い風が吹くことになりそうだが、3氏とも「問題は最終戦のスコットランド」だという。
坂田さんは、
「まず、ロシア戦。体も大きく、非常にタフな相手だが、現在の日本代表の実力を持ってすれば、よっぽど下手しないかぎりは大丈夫だろう」
と分析する。
問題は第2戦目のアイルランドだが、世界ランキング3位。2015年の南ア(当時世界3位)戦の奇跡を再現したいところだが、事象が「奇跡」だっただけに、その再現となると、なかなか厳しいものがありそうだ。
FWの核として活躍した坂田さんは、
「アイルランドのパターンにはまらないことが重要。相手は、FWでゴリゴリ来る。でも、そんなにトリッキーなことはしてこないチーム」
と話す。
続くサモアも、格下とはいえ、個々のフィジカルや南半球独特の独創的なプレーは侮れない。だが3氏とも「2015年を経験し、選手の経験値も我々とは比較にならないほど持っている。普通にやれれば、問題ないだろう」。
そして問題なのが、最終のスコットランド戦だ。スコットランドは9月22日(横浜国際総合競技場)で、アイルランドと対戦する。自力ではアイルランドが上。ここでスコットランドが敗れた場合、最終戦で「予選プール突破」をかけて、日本代表と対戦する...という構図が予想される。
坂田さんは、
「最終戦にスコットランドがいるっていうのが、一番、面倒くさい。ここで『8強』が決まる公算が高いから」
「番狂わせ」の少ないラグビーにおいて、日程や試合順は極めて重要である。今回のW杯では、それが日本代表にどう働くか。
さて、W杯に向けて「ラグビー熱」が高まりつつある日本だが、気になるのは「その後」だ。最終回となる次回では、この問題を中心に3氏に語っていただく。