自民党が2019年6月10日、女性向けファッション誌『ViVi』(講談社)とニュースアプリ「グノシー」とのコラボレーション企画を始めた。
特定の政党とのコラボ企画とあって、SNS上では両社の姿勢を疑問視する声も寄せられている。両社の見解は。
安倍晋三首相のビデオレターが送られる
両社とのタイアップは、自民党が5月1日から進める広報戦略「#自民党2019プロジェクト」の一環だ。
同プロジェクトは、若年層の支持拡大を狙ったインターネット施策で、10代のアーティストやダンサーを起用したPR動画などを公開してきた。
ViViとのタイアップでは、ツイッターとインスタグラムで、国や社会への要望を募集。「#自民党2019 」「#メッセージTシャツプレゼント」とのハッシュタグを添えて投稿すると、ViViのモデル9人のメッセージがプリントされたTシャツが抽選で当たる。肩口には自民党のシンボルマークも転写されている。告知分では「PR」表記があり、自民党のタイアップ広告であると明示されている。
また、「グノシー」とも組み、6月10~16日の期間、「日本政治王決定戦」と題したクイズ番組を配信する。正答数が最も多かった参加者には、安倍晋三首相のビデオレターが送られる。
期間中には、フェイスブックとツイッターで政治関連の疑問を募り、ハッシュタグ「#自民党2019」を添えるよう指示する。質問は後日、回答とともに「グノシー」の記事で配信予定という。グノシーは告知画像で「collaboration with 『#自民党2019』プロジェクト」とうたっている。
2つの企画が告知されると、ツイッターでは「特定の政党とコラボすることに疑問を感じないのだろうか」「viviって自民党の機関紙だったんだね」「ニュース配信アプリが、こんなことしたら終わりでしょ。『うちが配信するニュースは自民党よりです』って言ってるに等しい」などと、批判的な声が相次いだ。