秋田県の県立高校で制作された文化祭のポスターが、福島県の県立高校の過去作品に酷似しているとツイッターで告発があり、騒ぎになっている。
秋田の高校は2019年6月11日、J-CASTニュースの取材に対し、「イラストがほぼ同じで、盗作に間違いないと考えた」と答えた。そのうえで、福島の高校に謝罪したうえでポスターをすべて回収したことを明らかにした。
イラストほぼ同じ...違いは制服の色やネクタイのみ
ギターや風船、焼きそばなど文化祭らしいアイテムがちりばめられた空間に、高校生の男子と女子が向き合って浮かぶ――酷似が指摘されたポスターは、こんなカラフルなデザインだ。6月後半に行われる予定の文化祭を告知するものとなっている。
ところが6月6日にツイッター上で、2016年に制作された福島県の高校の文化祭ポスターと並べた画像が投稿され、盗作ではないのかと指摘された。
比較すると、男子と女子の制服の色やネクタイの有無などが違うだけで、後はほぼ同じだ。その後、10日になって、福島の高校で3年前にポスターを制作したと名乗る人がツイッター上で、高校の魅力が分かるように一生懸命に作ったのに盗作されてしまったと訴え、止めてほしいと怒りを露わにした。
このツイートは、1000件以上もリツイートされる反響を集め、同情する声が次々に寄せられている。
そこで、J-CASTニュースでは、双方の高校に対し、11日に取材して話を聞いた。
秋田の県立高校では、教頭が次のように取材に答えた。
「前年までいい出来だったので、チェックが甘くなった」
「6月7日の朝に地域の人という匿名の男性から電話があり、今回のことは初めて知りました。担当者が確認したところ、イラストの絵がほぼ同じで、本校では、盗作に間違いないと考えました。貼ってあるポスターは、この日のうちに学校の職員が回収し、生徒指導主事が福島の高校の指導主事に電話してお詫びしました。大変申し訳なく思っており、再発防止に向けて全力を挙げたいと思っています」
11日昼過ぎ現在も、ポスター制作に関わった生徒への確認や調査をしており、生徒への必要な指導はしたいとしている。代替のポスターを作って、文化祭までには貼り出す予定だという。なぜ盗作に気付かなかったのかについては、「これまでは比較的いい出来だったので、担当者のチェックが甘くなってしまった」と話している。
一方、福島の高校では、教頭が取材対応し、秋田の高校の指導主事から連絡が来たとしたうえで、「今後そのようなことがないように注意してほしい」と話した。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)