利便性には一考の余地がある
ただ、利便性には一考の余地がある。発表によると、定期券やSuicaグリーン券の購入は、「楽天ペイ」ではなく「モバイルSuica」アプリで行わなくてはならない。ユーザーからすれば、同じ「Suica」なのに用途ごとにアプリを使い分けなければならないのは、ちょっと面倒だ。
たまったポイントをSuica残高に「交換」できれば便利だが、現時点でそのような発表はない。Suicaのライバルでもある「楽天Edy」では、楽天ポイントからEdy残高へ交換できるため、混乱を招きかねない。また各社報道によると、オートチャージにも対応していないという。「メルペイ」などでは、コード決済と、おサイフ決済の残高は1か所にまとまっている。わざわざチャージする必要があるのはネックだ。
消費増税にあわせて、19年10月から20年6月にかけて、政府主導によるキャッシュレス利用時のポイント還元が行われる予定だ。「赤いSuica」が生まれる来春には、さらにキャッシュレス戦争が激化しているはず。それまでに独自のメリットを示せるか。ペンギンがレッドオーシャンをどう泳ぐのか注目だ。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)