国会議員を辞めさせる最終手段「除名」 過去2例...丸山氏への適用可能性は?

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   北方領土をめぐる「戦争発言」で日本維新の会を除名された丸山穂高衆院議員(35)に対して、衆院は2019年6月6日の本会議で初の「糾弾決議」を全会一致で可決した。事実上辞職を求める内容だが、法的拘束力はない。

   丸山氏は辞職を否定しており、丸山氏を辞職させるために残された数少ない方法が衆院からの「除名」だ。議員への懲罰のひとつとして憲法で定められており、現行憲法下では、実際に除名された議員が2人いる。ただ、今回の事案では、各党とも適用には慎重だ。この2人は、果たしてどんなことをしたのか。

  • 日本維新の会を除名された丸山穂高衆院議員。2018年の「ニコニコ超会議」で撮影
    日本維新の会を除名された丸山穂高衆院議員。2018年の「ニコニコ超会議」で撮影
  • 日本維新の会を除名された丸山穂高衆院議員。2018年の「ニコニコ超会議」で撮影

下品発言連発で与党も「糾弾」に転じる

   可決された糾弾決議案は、丸山氏の「戦争」発言や、泥酔して外出を試みたことを「院として国会議員としての資格はないと断ぜざるを得ない」などと非難。「ただちに、自ら進退について判断するよう促す」として事実上辞職を求めている。

   当初、維新を含む野党6党派は「議員辞職勧告決議案」を提出したのに対し、与党は「猛省を促す」とした「けん責決議案」を提出していた。その後、北方領土に同行した政府職員に対するヒヤリングで、丸山氏が現地で禁止されている外出を強く求め、ほかにも卑猥な発言などをしていたことが判明。これを受け、与党が文言を厳しくした「糾弾決議」を出す方針に転じ、野党も歩み寄った。

   本会議を欠席した丸山氏はツイッターで「その任期を全うし前に進んでまいります」と主張。辞職を拒否した。

   禁固以上の有罪判決が確定すれば国会議員はその身分を失うが、丸山氏の今回のケースはこれに該当しない。

   議員に対する懲罰は大きく4つあり、「戒告」「陳謝」「30日未満の登院停止」「除名」の順に重くなる。動議を受けて懲罰委員会で審査され、本会議で議決される。議決には戒告~登院停止は出席議員の過半数、議員としての職を失う除名には、出席議員の3分の2以上の賛成が必要だ。

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