旧姓併記のパスポートを持っているが、海外に行く際、説明やビザ取得の際に不便だとして、外務省側に説明文を出してもらうよう求めたことを、あるユーザーが2019年6月3日、ツイッターに投稿した。
4日、河野太郎・外相が投稿を引用リツイートし、「対応を指示しました」と発言。河野外相のツイートをめぐり、ネット上では「SNSも捨てたもんじゃない」「Twitterってすげぇなぁ」など反響の声が上がっている。
ユーザー「このままだと先々でトラブルの元に」
発端の投稿は、3日13時50分ごろにされた。結婚して夫の姓に変えたというユーザーはツイッターで、外務省側に「私が旧姓を併記したパスポートを持ってる理由を説明した文書を出してもらえないか?あるいは私のように困っている人のため英語で説明している資料はないか?」と聞いたものの、「ないですね」と回答をもらったことを明かす。少し食い下がるが、「ないです。そんな事例があるんですか?」「これからもそう説明して対応してください」などの回答を得たという。一連の投稿の中で、ユーザーは、
「旧姓パスポートのままでもよかったけど、有事の際に連絡が取りにくい、けど旧姓もバリバリ使ってるって理由で旧姓併記の手続きをした。新しいパスポートを受け取った時は、かっこ付きでも自分の思い入れある名字が残り嬉しかった。けどこのままだと先々でトラブルの元にもなる」
と不便さを訴えていた。
ネット上「偉い人とこうやって繋がって対応してくれる時代」
ユーザーの投稿に対し、河野外相は4日15時10分にツイッターを更新。ツイート主の最初の投稿を引用リツイートし、
「対応を指示しました」
と明かした。
河野外相の投稿に対し、ツイッター上では
「Twitter陳述という最大の利用」
「偉い人とこうやって繋がって対応してくれる時代になってSNSも捨てたもんじゃないって思える」
「他の政治家さんたちにも河野さんのようなSNSの使い方がもっともっと広がれば良いですね」
など、さまざまな反響が寄せられた。
J-CASTニュース編集部では6月5日、一連の投稿をしたツイッターユーザーと外務省旅券課に取材を申し込んだ。旅券課によると、取材に対応できる者が終日いないという。回答があり次第、追記する。
【6月5日夕追記】外務省旅券課の担当者から5日午後、回答があった。昨4日夕に河野外相から指示があり、対応を検討しているという。担当者は取材に、「旧姓併記は別名併記という制度の一つ。別名併記については申請があって(パスポートを)お渡しする時、『説明責任はご本人で』とお伝えしている。説明する資料などは、特段用意はしていなかった」と答えた。
(J-CASTニュース編集部 田中美知生)