「ラグナロクオンラインに救われた」 引きこもりを経験した私が今、思うこと

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ゲームの中で出会った様々な人たち

   始めた理由は覚えていない。最初は手あたり次第にプレイしていたゲームの1つという位置づけに過ぎなかったと思う。

   あのゲームの中では本当に色々なことがあったのだが、一番良く覚えているのはゲームの中で出会った様々な人たちだ。

   色々な職種の社会人がいたし、学生も大勢いた。主婦も多かったし、不登校の子にも何人か出会った記憶がある。当時の筆者同様に、ラグナロクオンラインだけが社会との接点として機能していた人は大勢いたのではないだろうか。

   性別も違えば立場も考え方も何もかも違う。同じなのはただ「ラグナロクオンライン」というゲームが好きという一点のみで集まっている仲間たちとのたわいない会話は、ささくれだった筆者の心を少しずつではあったが確実に癒してくれた。

   人と接する楽しさを存分に味わったことにより、筆者は再び立ち上がる力を得て、今はライターとして活動し、生活できるようになった。

   オンラインゲームにはまり、人生を台無しにする人間もいるかもしれない。これを否定することは難しいが、筆者のように立ち直りのきっかけにした人間がいることも確かだ。

   ゲームとは善ではなく、悪でもない。ただ、人生に楽しみをプラスするためのツールでしかなく、人を救うこともあれば、堕落させることもある。

   ――今は一方的にゲームを悪として給弾する声も多いが、こういった考えを持つ人間がいることも知ってほしいと思い、今回は思い切って筆を取りました。

   ゲームが持つ、人の再生の可能性を少しでも知ってもらうことが出来れば、これに勝る喜びはありません。

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