フリーマーケットアプリの「メルカリ」で信じられない商品が出品されていた――。ツイッターでこんな投稿が拡散されている。
出品されていたのは、電車の座席を代わりに確保してもらえる権利だ。説明欄では「満員で座席に座れない方におすすめです」と宣伝する。
迷惑防止条例違反の可能性
2019年6月4日までに、「北総線 08:06 小室駅発 2両目座席」と題した"商品"が出品された。東京都葛飾区と千葉県印西市を結ぶ北総線の座席を3日間確保するとして、1800円で購入者を募っている。
説明欄では「京成線や都営浅草線を利用して、羽田空港に向かう方で、満員で座席に座れない方におすすめです」とアピール。取引方法は「購入画面を見せていただければ、私が座っている席を交換いたします」と案内している。
ツイッターの利用者が驚きとともに商品ページを紹介すると、「トラブルになりそう」と懸念を示す声がある一方、「買いたいと思うくらいは魅力的」「俺も東横線でやろうかな」と好意的に受け取る向きもあった。
しかし、座席の販売は罰則対象になる可能性がある。北総線が通る東京都、千葉県の迷惑防止条例では、公共交通機関の「座席等の不当な供与行為(ショバヤ行為)」を禁止する。同様の条文は、ほかの自治体の迷惑条例でも盛り込まれている。
監視の目をすり抜けて...
メルカリ広報は6月4日、J-CASTニュースの取材に「ガイドラインにのっとり削除対応をしました」と話す。同社では情報、サービスなど物品以外の出品は禁止しており、前述の商品はガイドライン違反だとする。
メルカリでは、出品前後にAI(人工知能)や目視などで、違反商品をチェックしているというが、今回の出品は監視の目をすり抜けた形となった。