ヤクルトがようやく長いトンネルから抜け出した。ヤクルトは2019年6月2日、横浜スタジアムでDeNAと対戦し5-2で勝利した。先発・原樹理投手(25)が7回途中1失点の好投で試合を作った。打撃陣は3回までに5点をマーク。8回に1点を返され3点差に迫られたが、最後は梅野雄吾投手(20)が締めくくり連敗を「16」で止めた。チームは5月12日の巨人戦以来の勝利となった。
ズバリ的中した小川采配
連敗のスタートとなった5月14日の広島戦で先発した原が、連敗を止めた。この日、スタメンでマスクを被ったのは、高卒3年目の古賀優大捕手(20)。連敗中、あらゆる戦略をとってきた小川淳司監督(61)は、なんとか流れを変えようと、今季初めて古賀をスタメンに起用した。苦しい中での采配だったが、これがズバリはまった。
昨年までヤクルトの1軍バッテリーコーチを務めた野球解説者の野口寿浩氏(47)は「原投手は5回、6回あたりから完全に乗ってきました。一つひとつの球種を見てみると、球のキレや変化球の曲がり幅などは、これまでとさほど変わらないように見えましたが、相手に的を絞らせない投球が出来ていたと思います。打者をうまくかわしていました」と評価した。
野口氏は先発・原の好投の要因として、古賀のリードをあげた。現役時代は捕手として活躍し、ヤクルトのコーチ時代に古賀を指導していた野口氏は「古賀選手はうまく原投手の良いところを引き出していました。押すところは押して、引くところは引く。その加減が良かった。今季初スタメンですので、古賀選手の成長ぶりを語るには早いと思いますが、今後、しっかりとした裏付けのもと、確信したリードを見せることが出来れば、それが成長の証だと思います」と話した。