部下の側も「上司の好意に甘んじることなく...」
一方でこの漫画に対し、「怒られて当然」「共感できない」などといったリプライも多く寄せられている。主人公である部下の側にも、問題があるのではないかという議論だ。
小野さんも部下の対応も「改善の余地」があるとする。
「部下として上司に意見できない気持ちはわかります。会社の上下関係の中で、怒っているように感じる上司に意見するのは事実上難しいかもしれません。ただ、思うだけでは伝わりません。同じ失敗をしないように指導が欲しいというところから、成長はしたいと思っていらっしゃるようです」
「また、今回のことが失敗であったと自覚をしている新人さんですから、いち早く上司と共有できていれば違ったのかもしれません。失敗したと思ったならば、先に謝罪と今後の対策のアドバイスをいただきにいくなどでしょうか」
「普段から確認を多く挟んでみたり、苦手なことに対してアドバイスを求めてみたり、新人として今の状態を開示していくことも大切です」
とアドバイスしている。心の中で「怒り方」に不満を募らせるだけでなく、自らアクションを起こすことも大切というわけだ。
小野さんは上司と部下が円滑なコミュニケーションを図っていくためには、「普段から報連相などを通して適切な業務指示と確認をしていく」などして、信頼関係を普段から作る必要性があるという。たとえば今回の漫画のようなケースであれば、「写真を撮るという指示であれば、いつまでに何枚必要で、誰が見るものなのかなど詳細に確認するのです。そうすることで、仕事を任せられる安心感や信頼感が生まれてきます」という。
「新人さんのミスが、先輩や上司に比べて多いのは経験の違いから仕方ない面もあります。しかし、新人だから仕方ないとか、こんなこともできない新人なのかとお互いが自分ばかり正当化していてはチームが成り立ちません」
「まず上司の方が新人に寄り添ってあげて欲しいと思います。直属の上司は、業務をおしえるだけでなく、新人のメンタル面でも心強い味方であって欲しいと思います」
「新人も上司の好意に甘んじることなく、頼ることと自分から行えることを意識しながら業務に臨んでくださいね」
と両者にアドバイスした。
(J-CASTニュース編集部 井上祐亮)