法律や条例には抵触するのか
同様に「朝鮮DVD」を投函されたという町田市の20代男性にも取材。男性によると、4月26日ごろポストに入っていたという。封筒には入っていなかった。
「中身を見てみたいと思っていたのですが、ウイルスに感染するのも困るので見ていませんでした」
「朝鮮DVD」のようなものは、なんらかの法律や条例に抵触するのだろうか。新宿区の場合、ヘイトスピーチなどへの実効性のある条例はまだない。
「実効性のある条例を、以前から質問などを通じて訴えている。新宿区としても多文化共生は強く言っている。実のあるものにしていくために対応しなければ」(藤原区議)
東京都では、ヘイトスピーチの規制などを盛り込んだ人権尊重条例(東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例)が、4月1日から施行されている。ただ、条例を所管する都総務局人権部の担当者に取材したところ、
「例えば、『処罰をしてください』ということになった場合は、私どもの条例の範囲外。罰則を科す規定がないので、処罰はできない」
との回答を得られた。
なお、東京法務局人権擁護部に5月30日に取材したところ、事実関係は確認中とのことだった。
【31日追記】31日、東京法務局人権擁護部はJ-CASTニュースに対し、「この件については承知していない。今後、東京都とも連携しながら、情報収集に努めていきたい」と回答した。
(J-CASTニュース編集部 田中美知生)