シャチのために、ビニールをほったらかしにしないで――こんな呼びかけがツイッターで共有されている。
きっかけは、鴨川シーワールド(千葉県)での観客のマナーに関するものだった。
プールに落ちたら誤飲の危険が...
鴨川シーワールドといえばシャチのパフォーマンスが名物。その際の観客のマナーについて、あるツイッターユーザーの「ぼやき」が注目を集めている。
この「はれ、ときどき...いるか!?」さんが目撃したところによると、一部の客が、場所取りや乾燥のために、衣服が濡れるのを防ぐために使う「ポンチョ」やタオルなどを放置。風に飛ばされてシャチなどがいるプールに落ちないよう、スタッフが「片付けて回って」いるのだが、なおも同様の行為を繰り返していたという。
2019年5月27日の投稿から、30日までに2万回以上リツイートされたこのつぶやき。実態はどうなのか。J-CASTニュース編集部は29日、鴨川シーワールドに取材を行った。
鴨川シーワールド広報部によれば、確かに一部の観客が座席に海水よけのポンチョやビニール袋を座席に置いておくことがあるといい、特にビニールはシャチやイルカにとって誤飲のおそれがあるため飼育員も注意して見守っており、強風時には「人海戦術で」プールにビニール類が入らないようかき集めているそうだ。
「軽い」ビニール類はとても厄介
鴨川シーワールドでは迫力あるシャチの様子を至近距離で見学でき、そのために海水よけのポンチョも園内で販売しているのだが、それが放置されるとシャチにとって危険極まりないという。
発端のツイートには「タオルやポンチョ」とあったが、鴨川シーワールドによれば、客席に放置されるのはポンチョや、その入れ物のビニール袋が多く、軽いため風にも飛びやすいとのことである。
シャチに限らずイルカなど海棲哺乳類にとってビニール類は非常に危険なために、シーワールドではマンパワーで生き物を守っている。野外でシャチやイルカのショーを楽しむ際は、くれぐれもこれらの軽いゴミなどを放置しないよう心掛けたい。