「グロ画像」「血まみれ」「殺人動画」――
こうしたショッキングな言葉が、2019年5月25日から26日早朝にかけて、ツイッターの「トレンド」欄に表示されていた。
発端は、2つの異なる刺傷・刺殺事件の現場で撮影された写真や動画が、ほぼ同時期にネット上にアップされたこと。これらが併せてツイッター上の注目を集めたことで、冒頭のようなワードがトレンドに浮上したわけだ。
「(状況は)確認しております」
しかし、これらの刺激的な言葉がフィーチャーされた状況は、多くのユーザーが不適切なコンテンツに触れる状況を招きかねない。さらに言えば、グロテスクな写真などを予期せず目にしてしまうユーザーが出る恐れもある。
では、このような状況が生じた際、ツイッターの運営側は何らかの対応を取っているのだろうか。また、不適切なコンテンツとの接触を避けるため、個々のユーザーができる対策などはあるのか。J-CASTニュースは、ツイッター・ジャパンに取材した。
同社の広報担当者はまず、「グロ画像」などのワードが一時トレンド欄に表示されていた件について、「確認しております」と回答。しかし、具体的にどのような対応を取ったかなどの質問には、
「たいへん申し訳ございませんが、個別の案件についてお答えすることができません」
とするにとどめた。
ただ、ツイッターのトレンドには一定のルールがある。
広報担当者によると、その基準に従って、特定のコンテンツがトレンド欄に表示されないように対応する場合はあるという。具体的には、以下の基準に当てはまるものが非表示の対象になりうるそうだ。
・冒涜的な内容、成人向けや性的な内容をほのめかすコンテンツ
・人種、民族、出身地、性的指向、性別、性同一性、信仰している宗教、年齢、障碍、疾患を理由に嫌がらせを扇動するコンテンツ
・Twitterルールに違反しているコンテンツ (Twitter trends FAQsより)
ただ、上に引用したTwitter trends FAQsには、「違反となる可能性を判断する際に、コンテンツの話題性、つまり公共の利益が考慮される場合があります。その結果、コンテンツがそのままトレンドに表示されることがあります」との但し書きもある。
いずれにしろ、今回のケースでツイッター運営側がどのような対応を取ったかは不明とはいえ、決して「野放し」にしているワケではないようだ。
個々のユーザーが取れる対策は
では、グロテスクな画像・動画など不適切なコンテンツを閲覧したくない利用者が取れる手段には、どのようなものがあるのか。
広報担当者に聞くと、設定画面の「プライバシーとセキュリティ」内にある「センシティブな内容を含む可能性のある画像/動画を表示する」のチェックをオフにする方法を案内された。これをオフにすることで、該当のコンテンツが自動的に表示されなくなる。
さらに担当者は、次のようにも説明した。
「閲覧者はコンテンツ設定にある『ブロック』『ミュート』『サーチ設定』を活用して、ご自身のタイムラインに表示されるものをコントロールすることができます。不適切だと思われるコンテンツは、各ツイートから『ツイートを報告する』を選び、申告することができます」