「応援の声や擁護がほしいために始めたのではない」
ツイッターのフォロワーは、19年5月27日現在、3000人以上いる。ツイッターのプロフィール画像は、両親と七五三に行ったときの写真だ。
「(実家が)放火されて残っている写真の中で一番、気に入っている写真です。袴の脱ぎ方がわからず、おしっこをもらすんですね。そういうエピソードがあって、印象に残っている写真でこれを選びました」
ヘッダー画像は、家族の戸籍謄本。「ぼくにしか手に入らないだろうと。いくら成り済まそうと、これは揺るがない」。4月中旬からツイッターを始めた。
ツイッターでは、カレー事件関連の話題を投稿している。
「母親や父親との交流、弁護士さんの発表だとか、事件に動きがあったとき、カメラマンさんからいただいたアドバイスのように、万が一の時があったときに発信するツールです」
男性は、「保険金詐欺については本人も一部認めている。そこに関して擁護するのは一切なく、ちゃんと刑は受けてほしい」としつつも、「カレー事件に関しては認めていない。手紙でむちゃくちゃなことは書いてないんです」と強調する。
カレー事件を捜査していく過程で、林死刑囚と夫による過去の保険金詐欺の疑いが浮かび、和歌山県警は98年10月に2人を逮捕。80年代後半からカレー事件発生までに起きた一連の事件について、林死刑囚は一部認めている。一方で男性は、カレー事件については、こう語る。
「時間にずれがあったり、責任転嫁したりという部分が見えてこない。目にしている部分も辻褄が合っている部分ばかりなので、それは(ツイッターで)出していこうかなと」
ツイッターでの発信では、注意している点もあるという。
「政治やほかの事件に関して言及するのは避けたいかなと思っていて。立場的に犯罪者の子どもが国に意見するとか、政治に意見する立場じゃないと思っている。犯罪者の子どもというのは絶対的なところではあるので、立場を間違えていわゆる『炎上』みたいになるのは避けたい」
アカウント作成前は、ネット上での反応を気にしていた。
「エゴサーチっていうんですかね、自分がメディアに出た時どういう反応があるんだろうと、アカウントを作る前にネットを見ていました。フェイスブックだと『この子つらかったよね』とか優しい言葉が多いのですが、顔が見えなくなるときつい言葉が並ぶんですね」
アカウント作成によって「サンドバック状態」を覚悟していたが、「『お前も同罪』、『死ね』とか(ネット上に)あふれるだろうなと思っていたんですけど、あまりないですね」と語る。
ダイレクトメッセージ(DM)などには、全部目を通すようにしている。「(林真須美さんは)冤罪です」「裁判所に手紙を送っておきました」「私はお母さんが無罪と思います」など、応援のメッセージが多く寄せられるという。
「応援の声や擁護がほしいために始めたのではない。保険金詐欺に関しては一切擁護できないので。僕はタレントでもないし、ビジネスではないので」
「不愉快」などの否定的な意見には、「誹謗中傷などは無視するんですけど。いじめられた経験で体が慣れちゃって。それを、『こんなこと言われないように頑張ろう』とエネルギーに変えるというか」と前を向く。