中継ぎ陣が山口の勝利を奪った
1死1、2塁の場面で登場した戸根は、5番・西川龍馬内野手(24)に死球を与え、1死満塁のピンチに。ここでも原監督の決断は素早く、戸根は1死も奪えずにわずか3球のドタバタ降板。2点リードの1死満塁の場面でマウンドに上がった4番手・田原誠次投手(29)は、最初の打者となった長野に2点タイムリーを許して同点とされた。ピンチはなおも続いたが、ここは田原が踏ん張り追加点を許さず。ただ、中継ぎ陣の乱調が山口の約1カ月ぶりの白星を奪う形となった。
ここ最近は、先発が6回まで持たずに、後を継いだ投手も踏ん張れずに失点するパターンが続いていた。抜群の安定感を誇る新守護神・中川皓太投手(25)を除けば、この数試合で安定した成績を残している救援投手は沢村拓一投手(31)くらいだろうか。沢村といえば5月7日発売の週刊誌で飲酒トラブルが報じられ、その10日後に1軍に昇格。1軍合流後、ここまで4試合に登板して失点なし。5月17日にはセーブを記録し、この日は勝利投手となった。
飲酒トラブルでG党から大きな「ブーイング」を浴びせられ、球団は批判覚悟の起用と思われるが、その沢村が現在の中継ぎ陣を支えているのは事実。その一方で、フィールド内での「失態」に関して原監督の決断は早く、26日の試合で「責務」を果たせなかったアダメスと戸根の2人を出場選手登録から抹消。この2人に代わって鍬原拓也投手(23)と池田駿投手(26)が1軍に昇格する見込みだ。