アニメ監督の山本寛(ゆたか)氏(44)が2019年5月26日までに、公式ブログでアニメ制作からの廃業を表明した。
「ヤマカン」の愛称で知られる山本監督は、クラウドファウンディング(CF)で制作資金を募ったアニメ映画『薄暮(はくぼ)』で原作・脚本・監督を務め、6月21日公開を予定している。
『薄暮』試写会で「大変状態の悪いフィルムを見せた」
ブログ投稿の中で山本監督は、
「この度、『薄暮』のいわき、東京、大阪三箇所での特別試写会におきまして、大変状態の悪いフィルムをお見せしてしまったという、自らのプロとしての責任、特に納品責任を重大に受け止めまして、『薄暮』を最後にアニメーション業界から廃業することにいたします」
と始め、
「『自分はそもそもアニメが作れなかったんだ』、その事に業界21年もいてようやく気付いた次第であります。自分の未熟さと無能さを痛感しております。これを機に、今後はアニメーションに関係する一切の業務を担当しないことをここに誓います」
と表明した。
5月21日~26日に行われた『薄暮』試写会参加者の感想によると、本編未完成の箇所が多く、6月21日公開を危ぶむ声もあった。山本監督は『薄暮』については、
「お赦しいただけるようならば最後まで全力で完璧に作り上げ、かならずや6月21日の全国封切に間に合わせるよう、万難を排しより一層の努力をして参ります」
としている。最後は「2019年5月26日 山本寛」と結ばれているが、投稿日時は21日18時台になっている。なお、J-CASTニュース編集部が25日にブログを確認した際には、この投稿は公開されていなかった。