今最も注目されているスラッガーは、ヤクルト・村上宗隆で間違いないだろう。高卒2年目の今季は49試合出場で打率.236、12本塁打、34打点(5月25日現在)。
バレンティンや山田哲人ら並みいる強打者を抑えてチームトップの本塁打数を放ち、シーズンに換算すると30本塁打ペースで量産している。
西武・辻監督も「生で見たい」
村上の凄みはシーズン中に課題を克服していることだ。プロ1年目の昨年はプロ初打席初アーチと鮮烈なデビューを飾ったが、6試合で打率.083。弱点は速い球への対応だった。変化球は柔軟に対応できるが、直球に差し込まれることが課題だった。ファームでは直球をスタンドに運んでいたが、1軍の一線級の投手たちの直球は体感速度やキレが違う。
今年もシーズン当初は直球中心の配球に苦戦していたが、試合に出場し続けることで対応できるようになった。11日の巨人戦(東京ドーム)では左腕・メルセデスの直球を左翼席に運ぶ10号弾。高卒2年目以内で38試合目に10本塁打に到達したのは史上最速記録だった。
その注目度はセ・リーグにとどまらない。NPBが23日に都内で開催した「マイナビオールスター」の開催要項を発表した席で、全の指揮をとる西武・辻発彦監督が「一番生で見たいのは村上君ですかね。よくニュースなどで目にするけど飛ばす力、ホームランはもちろん、打点もすごい」と名指しで絶賛するほどだった。