北方領土をめぐって「戦争しないとどうしようもなくないですか」などと発言し、日本維新の会を除名された丸山穂高・衆院議員(35)が「適応障害」を理由に、2019年5月24日の衆院議院運営委員会の理事会を欠席した。
報道によれば丸山議員は「適応障害につき2か月の休養が必要」と診断が下ったとのことだが、精神科医氏の香山リカ氏(58)がツイッターで辛辣な反応を見せた。
荻上チキ氏らが批判
香山氏は5月24日13時過ぎにツイッターに、
「精神疾患の診断書をこういう形で使われるのは心外です。『逃げたいときには病気と偽装できるのか』と患者さんたちが誤解されます。適応障害とのことですが、ストレス因は自ら招いたもので、国会議員なら対応すべき範囲内です」
と投稿し、丸山議員の欠席を批判した。丸山議員は24日の理事会で聴取を受ける予定になっており、「聴取から逃げた」という印象を受けたようだ。しかし、
「診断書が出ている以上、担当医が"適応障害"だと断ずる症状があったのは事実でしょう」
などのリプライも寄せられており、評論家の荻上チキ氏(37)も
「直接診断したわけではない精神科医が、『自ら招いた』『ストレス因』による適応障害は『国会議員なら対応すべき範囲内』という言い方をしてしまうのは怖いなと思います」
と、香山氏の一方的な姿勢を自身のツイートで批判した。
適応障害は症状が第三者に分かりづらい病気であるだけに、丸山議員の対応などについては賛否両論がSNSで巻き起こっている。
なお、香山氏はその後、診断なしに病名を判断しているのではと指摘に対して、
「診断名についてではなく、精神科医療の用いられ方について批判しています」
と返答している。