チェキ会で「頭ポンポン」も
写真集を「積む」ことで俳優と触れ合える特典がグレードアップする手法は他の男性若手俳優でもありがちである。俳優と一緒に撮れるポーズもハグに「壁ドン」など距離の近いポーズが可能で、中には20冊購入で「膝枕してもらいつつ頭もポンポンしてもらえる券」が特典でついてくるイベントもあった。2.5次元舞台の市場規模が広がるとともに若手俳優の界隈も過熱し、アイドルを応援するかのような商法・ファン心理が広がりつつある。アイドルオタクばりの過剰な愛情を俳優に抱くファンが現れるのは廣瀬さんに限ったことではない。
このような熱狂的なファンの生態は様々なジャンルの女性オタクの生態を描いた本『浪費図鑑―悪友たちのないしょ話―』(小学館)で描写されたり、小説『りさ子のガチ恋・俳優沼』(集英社)でフィクションながら生々しく描かれるなどしている。俳優を売り出す業界側も、それをよしとして積極的にガチ恋を狙った営業手法に走りがちなのが実情だ。
しかし廣瀬さんの一連の騒動は、ともすればゆがんだ感情をも生む「ガチ恋営業」に冷や水を浴びせた形になった。
「俳優の売り方とプライベートは別」
「ホストまがいだな」
といった冷静な意見もSNSに見受けられたが、俳優とファンの距離を過度に近づけるイメージ戦略は、このように俳優のプライベートにも影響しかねない。アイドル化が急速に進んだ若手俳優界も、華やかさの影で女性アイドル界と同様の危うさをはらんでいる。
(J-CASTニュース編集部 大宮高史)