識者「考えすぎると傷つくだけ」
もしSNSで身近な人物によるお祝い事の報告に触れ、呼ばれていなかったことを知った時、どんな姿勢でいたらよいのだろうか。J-CASTニュース編集部では22日、ITジャーナリストの高橋暁子さんに話を聞いた。
高橋さんは、「呼ばれなかったという事実だけがクローズアップされてしまい、それによって傷ついているような体験をしている人が非常に多いことを今回の反響が示している」と漫画の影響を分析。そのうえで、「SNSで結果的に知らされてしまい呼ばれなかったというのと、写真で見ると楽しそうというので疎外感を強く感じてしまいがち」としつつも、「自分以外にも呼ばれてない人もいるし、相手が自分のことをどう思っているかも可視化されているわけではない」と指摘する。
「本当は呼びたかったが泣く泣くあきらめたのかもしれないし、旦那さん側や奥さん側それぞれで親戚や上司とか呼んでいったりすると人数がどうしても限られるかもしれない。見えないことを無駄に考えすぎると傷つくだけなので、あまりお勧めはしない」(高橋さん)
SNSでは、投稿への共感度を示す「いいね!」の数や友達の数などが比較できる。高橋さんは、「自分が呼ばれているイベントの数や、相手が呼ばれて参加したイベントの数も見えてしまうことによって比較検討し、自分が無駄に落ち込む。『もっと見られたい』とか『もっと認められたい』『もっと大事にされたい』という思いはどうしても刺激されて強まってしまうものだと思う。仕組みとしてそういうところがある」。
報告を「見てしまった」側に対して、高橋さんは「素直にお祝いの気持ちやメッセージを送ったりコメントしたりすると、周りにも感じがいいように見える」と勧める。「(今回の漫画のように)、グループの中で自分だけ(呼ばれてない)みたいなのが悲しいのはわかるが、事情は必ずある。『次お祝いさせて』などポジティブ系なワードでお祝いするのがいいかなとは思います」。