若い男性モデルがファンからもらったというプレゼントを笑いながら蹴り飛ばす動画がインターネット上で拡散され、批判が殺到している。
モデルのイベントのさなかに撮影されたものと見られ、イベント主催側は動画に関わった2人を名指ししながら「今後一切の出演を禁止させていただきます」との措置を発表。問題の2人についてはそれぞれ謝罪文を投稿した。
「ブスやし。全然いらんし」
「どうも、ファンをカモにしました」。動画は、撮影者の男性によるこんな一言で始まる。画面に写る別の男性は「これ何なん? これ何なん?」と言いながら、床に置かれた5つほどの紙袋を不快そうに指差す。すると次の瞬間、この男性は紙袋をおもむろに蹴り飛ばし、さらに上から何度も踏みつけた。笑い声をあげ、撮影者は「おお! いいねいいねいいね!」と喜ぶ。
撮影者の男性は「俺にいくら、あいつら貢いだと思う? 10万(円)」と言い放ち、アップで映った画面の男性は「ブスなん?」と尋ねた。撮影者の男性は「ブスやし。全然いらんし」と一言。これに画面の男性が「ヒヒヒヒ」と笑って答えたところで動画は終了する。発言内容から、蹴り飛ばされた紙袋はファンから贈られたプレゼントのようだ。画面には「小山今日は10万稼ぎ」との文字が付けられている。
動画の出元がはっきりしないが、2019年5月19日にインスタグラムで投稿されたものだという情報がある。多くの人の目に触れた動画は複数のユーザーがTikTokやツイッターに転載し、拡散され、物議を醸すことになった。
事態が動いたのは翌20日夕。若手男性モデルが一堂に会するイベント「メンズフェス」が「ご報告」と題して公式ツイッターを更新し、
「この度、5月19日開催のメンズフェスin大阪の楽屋で撮影された不適切な動画に関しまして、メンズフェス事務局としましては、動画に関わっておりました『石丸晴久』『小山開』の今後一切の出演を禁止させていただきます。今回の件に関しまして、不快な思いをされた皆様にはお詫び申し上げます」
と、名指しで出禁を伝えながら謝罪したのだ。
石丸晴久さんは画面に映る男性、小山開さんは動画を撮影・投稿した男性と見られる。2人は「メンズフェス」で共演したモデルで、同イベントは「会える、話せる、接近出来る」をコンセプトに10代女性からの人気が高い。2人には批判が殺到し、ツイッターやネット掲示板では「いくらなんでもゲスすぎ」「最低過ぎる」「そんな行動する意味がわからない」などの声が相次いだ。
「TIKTOKなどで出回っている動画に関しては全て僕本人です」
そうした中、20日夜に2人はそれぞれツイッターを更新し、謝罪文を投稿した。石丸さんは、
「この度は僕の軽率な発言と行動でファンの皆様に不快な思いをさせてしまい本当に申し訳ございませんでした。現在TIKTOKなどで出回っている動画に関しては全て僕本人です。この事で関係者の方々やファンの方々に多大な迷惑をかけたことを深くお詫び申し上げます。常識のとしてやってはいけない事、モデルとしてではなく人として凄く反省しています」(原文ママ。以下同)
と事実を認めてお詫びした。さらに
「事務所の方とお話をして、メンズフェスは今後一切出演をしないという事になりました。これで責任を取れたとはもちろん思っていませんし。どんな形であっても許される事ではありません、謝って済む問題でも無いのも十分に理解しています。皆様の言葉を受け止め。今後の生活少しでも変えていけるように務めます」
と今後についてつづった。最後に、
「皆様と話した時間。凄く幸せでした。話した時に伝えた気持ちに嘘はありません。自分の行動に凄く後悔し、反省しています。皆様の気持ち。期待を踏みにじり、侮辱した事本当に申し訳ございませんでした。 石丸晴久」
と改めて謝罪した。
「想いを踏みにじるような行為をしてしまったこと大変反省しております」
小山さんも
「ファンの皆さまの応援があって日々活動出来ているにも関わらず、その想いを踏みにじるような行為をしてしまったこと大変反省しております。常識としてやっていい事か悪い事かの判断はその場で出来たはずなのにその場の勢いで考えもなくやってしまった事は人として最低です。現在、所属事務所とは今後の対応については話し合っています。まずは取り急ぎ皆さまに謝罪をしたかったのでこの投稿をさせて頂きました」
と投稿。さらに、
「今回の事でどんな社会的責任やバッシングが起きようともやってしまったことに対しちゃんと受け止めて対応していきます」「どういった形でも許されることではないのは理解しています。また今後の事など含めて皆さまにご報告させてください。本当に本当に皆さま申し訳ございませんでした。 小山開」
と反省の弁をつづっている。
J-CASTニュースは22日、動画を投稿したとされる小山さんの所属事務所に、投稿の経緯などを聞くため取材を試みたが、担当者は「その件については確認中です。何も答えられません」と話すのみだった。